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ゆっくり解かして

 泣きそうな顔が加護欲を煽って、弱々しいそれがすごい好き。  熱くきゅんきゅん締めつけてくる括約筋を、いじくるみたいに指を回転させれば、彼は観念したように俺を見上げた。 「やっ、ぁ、はじ、めて、だからっ、もっと……っ、」 「もっと?」 「ゆっくり、して、ほし……っ」 「あは、これでもかなりしてるほうだけど。ところでテツヤさん、ほんとに後ろで感じるんだね。ローションつけるからさ、もう少し奥まで入れてい?」 「あ、ふ、っも、やだ、いた……」 「ぬめりがないとキツいよね。ちょっと待ってて」  言いながら、とっとと手のひらに透明な潤滑油を垂らした俺は、抵抗される間も与えないほど早急に、テツヤさんの下着を思いっきりずり下げる。  さすがにわたわたと狼狽え、片手は尻を揉む俺の手を引っ掴んで剥がそうとしてきて、もう片方の手でパンツを腰まで上げようと奮闘してる。  けど、こっちも商売だし、それでなくてもイイ思いはしたいし、必死だ。 「こら、抵抗しない」 「やっ、だ、おれ、ケツ丸見え……っ」 「パンツ下げたから、そりゃあね」  下着は彼の膝上でハンモックのように引っ掛かっている状態で、作業着はすでに床へと着地している。  これではたとえ手を伸ばせたところで、そう簡単には届かない。 「っひぁ……! や、ゆび、はいって、くる……っ」 「痛いことはしないよ、ほんとに大丈夫。ちょっとだけ、俺に任せてくれないかな?」  彼の腕を、俺の首に回すよう導きながら、カメラの前にさらけ出した尻を再び開いて、指が入っていくところがきちんと見えるように、少しずつ挿入していく。 「っあ、ぁ、ぁ……いや、んっ、ぅ、はぁっ」 「そうそう、力まないで……、うん、上手。ゆっくり飲み込んでるよ、分かる?」  縋りつくみたいに案外素直に首に回された腕と、耳に当たる吐息が熱い。  ぬちぬちと音を立てながら、俺は狭すぎるそこに人差し指をねじ込んでいく。  内側は彼の肌よりももっと熱くて、異物を排出しようとうねうね蠢き、侵入を拒む。  しかしまあ、アナニーしてただけあって、ちゃんと力の加減も分かっているみたいだ。  ほんとに少しずつ、でも確実に、強張った筋肉が弛緩して、そこは柔らかく解れていく。

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