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ごめんね
「もう少しだけ、サービスしてほしいな。いい……?」
「っ、ぁ……?」
「たとえば、そうだなあ……こんな感じで」
言いながら、ボクサーパンツの裾を掴んで、ぐいっと上へ持ち上げる。
双丘の柔らかな深い溝を抉り、食い込む布。
ぷるりとした肉付きのいい尻たぶがはみ出て、カメラの前にあらわになる。
普通の下着だからティーバックのようにはならない。
でも、股の間にある丸いそれのカタチがくっきりと浮き出て、見えすぎない絶妙なアングルがえろさを倍増させた。
予想通り、テツヤさんはカッと顔を赤らめる。
「っうぁ、やめっ! これ、絶対見えるって……!」
「大丈夫、ギリギリ見えてないから」
「おい、ほんと嫌っ、見える、から、ッ」
「何が見えるの? 大丈夫だって言ってるでしょ。カメラにお尻向けてるんだから、分からないって」
布越しに陰嚢を擦りあげると、彼は俺から離れようと身動ぎする。
……往生際、悪い。
捩る腰を無理やり引き寄せ、明らかに硬さのある股間をごりごりと押し当てた。
言っておくけど、勃起してるのは俺じゃない。
「──イヤイヤ言いながら、しっかりテツヤさんが勃ってることなんか」
「っい、嫌だ、言うな……っ、」
「ここ、人に触られるのは初めてなんだよね?」
芯を持ち始めた敏感なテツヤさん自身と、服を着こんだ俺のが、ぐりぐり擦れてぶつかり合う。
勃たせてしまえば、もう後には引けない。
男だからイきたくて仕方なくなるだろうし、その気にさせればこっちのものだと思った。
人差し指と中指で尻たぶの内側を開いたまま、空いた手を腰から下着のなかに入れ直して、少し湿っている後孔を触る。
ひたひたと指の腹でつつくと、彼の呼吸が熱く荒くなり、何度か腰が小さくひくついた。
「っぁ、ぁ……、そこ、だめだ……ッ」
「俺の質問に答えてないよ?」
「ズボン、ずれるっ」
「いいでしょ別に、ズボンくらい。ここまで来たら一緒だよ?」
ちなみにテツヤさんは服がずり落ちないよう、足を開いた微妙な体勢だったりするから、筋肉がそろそろ悲鳴を上げてきたらしい。
膝がぷるぷる笑ってるし、かと言って真っ直ぐ立てばズボンが落ちるし、後ろの刺激も無視出来ない。
密かに色んなものと格闘しているでだろう彼の姿が可愛くて、ついつい、意地悪したくなる。
「一緒じゃなっ、ぁっ、あ! うぁ、や、ゆび、いれんな、ぁあ……ッ」
「先っちょだけだよ、まだ爪の先くらいしか入れてない」
「なんでっ、いやだ、いやっ、んぁっ、ぁ、」
「じゃあちゃんと、質問に、答えて?」
どろどろに甘やかしたいと思う反面、プライベートじゃないんだし、従ってほしいとこは従わせる。
それは断固として譲れないんだ、ごめんね。
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