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試す
俺の肩に顔を埋めて、背中の布をかき集めるように服を掴まれる。
ささやかな抵抗はいっそ縋るようにも見えて、久しぶりにドキドキした。
「ちょっと触るだけだから。我慢、出来るね?」
「っはやく、おわれ……ッ」
「りょーかい」
吐息混じりに笑って、テツヤさんのこめかみにキスをする。
最初に言っていた『男もいけるか試す』ため、彼に触れることへの承諾を得た俺は、遠慮なしに双丘を手のひらで掴んで円をえがくように揉み、気が済むと次はボクサータイプの下着の中、太ももの付け根からそろりと指先を侵入させた。
尻の下側。後孔も会陰部も睾丸も近いのに、それらには全て届かない、もどかしくていやらしい場所。
ここが一番たぷたぷしてて、重量感も柔らかさも感じられる。
本気ではないにしろ抵抗しっぱなしだったから、まさかここまでさせてくれるとは、って感じ。
どんどん彼の隙につけ入って、いけるところまでいきたい。
「っ、そこ、いやだ」
「触られたこともないの? あるでしょ、少しくらい」
「ねぇよっ、んなとこ、」
「そっか」
「ん、ぁ……っ、」
確かに、自然な初な反応は、未経験者の為せるわざだよね。
びくついて、俺の肩から弾かれるみたいに顔を上げた彼の赤い頬に、宥めようとそっと口付ける。
そこから、ずっと触れたいと思っていたカサついた唇を擦り合わせ、軽くはむはむと啄んだ。
場馴れされてても困るけど、そろそろ少しは慣れていってほしいんだけど。なんて思ってたのも束の間。
何だかんだで、彼はキスに夢中になってくれているようだ。
だいぶ落ち着いて俺の行動を受け入れられるようになったその隙に、下着のなかへ手首まで突っ込む。
表面を揉んだり撫でるだけだった尻の谷間に両手の指をもぐり込ませ、ぐっと力を入れて。
ゆっくり、左右に開いた。
「ぁ、ぁ……、いや、ひろげん、なッ」
「大丈夫だよ、下着穿いてるから、カメラには見えない」
そう、薄い布が邪魔で、双丘を開かれて丸出しになった後孔や陰嚢は、人目には晒されてない。
何をしているのかは、手の動きで大体分かるだろうけど。
さっきからカメラ君は黙々とテツヤさんの尻を撮影していて、そしてたまに彼の表情を撮っている。
カメラを顔に向けられるたび我に返るのか、その都度テツヤさんは赤面し、気まずそうにレンズから視線を外した。
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