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第25話
「なぁ、ほんまに抱きたい。ダメって言わんで。お願い。」
そんな事言うなよ。
抗えなくなるだろ。
そんな目で見るなよ…、本当に流される。
「〜〜〜〜ッ!! 1回なら、いいよ。」
ついにOKを出してしまった自分に呆れる。
いや、もういっそこんな苦しい状態で置いとかれるくらいなら抱いてもらった方が楽だろうし。
真咲……怒るかな。
怒ってくれるかな、呆れないでくれるかな。
もしかしたらまた俺を大切にしてくれるかな。
俺ってやっぱり悪い奴だ。
鮫島を使ってまた真咲に愛してもらおうとしてる。
なんか、真咲への罪悪感より鮫島への罪悪感の方が高いかもしれない。
だって、鮫島は真剣に話してくれるし、会って間もない俺に愛してやるとか言うし。
「なぁ、何考えとんの。」
チゥ…、チュッ、クチュッ…。
「ンァ…っ。さめ、しまぁ…、くるし…っ、なんでキス…すんのぉ……?」
真咲とのsexの時は、キスなんてしない。
突っ込まれてイかされて終わり。
「そんなん決まっとるやろ。あんたが可愛ええ顔するからや。それにキスして欲しそうな顔しとる。」
「〜〜〜〜ッ!!なんでっ、可愛い顔とかそんな恥ずかしいことサラッと言えるのかなぁっ!?」
鮫島は真咲とはちがう。
こんなにも愛してると伝わる優しいキスは他にあるんだろうか。
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