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第35話
「ん…。」
窓から眩しいくらいの光が射し込んでいる。
だるい体を少し動かし、隣に居るはずの真咲がいない事に気が付いた。
「ま、さき…?」
また浮気?
俺を捨てた?
「やだ…ッ、真咲!」
どこいったんだよ。
涙目になりつつ、ふとテーブルに目をやると紙が1枚置いてあった。
【コンビニ行ってきます。腰辛いだろうからあんまり動くなよ、すぐ帰るから(真咲)】
真咲からのメモ。
凄く嬉しい、俺を気にかけてくれていることがわかるメッセージだった。
「大好き、真咲…。」
こんな幸せな時間が続けばいいのに。
真咲が俺だけを愛せばいいのに。
こんな事をグルグル考えている時、不意にインターホンが鳴った。
「イテテ……。」
辛い腰を持ち上げ、服に腕を通し玄関の方へ歩く。
「はーい、だれです…「俺やで」」
そこに立っていたのは鮫島だった。
「え、なに。」
予想外の訪問者に戸惑う俺。
「いや?ちょっと暇やってな〜。昨日のお礼って事で俺と出かけてくれへん?」
「え、だってお前昨日はG○DIVAだって言って…「そんなん冗談やアホ」」
アホって…年下の癖に…。
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