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第18話
パチュッ、パンッ、パンッ。
「うわぁぁ…っ、いたっ、痛いぃ…。くる、しい…っ、まさ、きぃ……。」
俺がいくら痛いといっても律動をやめない真咲。
それどころか、真咲はどこか喜んでるように微笑んでいた。
真咲は、狂ってる。
でも、真咲から俺は逃げられない。
「うあぁぁ…。」
悲しさと痛みから俺は泣くことしかできない。
誰か、助けて……。
バァンッ!
いきなり勢いよく開いたドア。
「なーんや。どんだけ愛し合ってんのかと思ったら、あんた、人の気持ち無視して腰振ってるだけやん。猿か?猿なんか?ははっ、まぁどっちでもええわ。
それにしても真琴のこと返してもて損したわぁ。
俺の方がきっと気持ちええで?あんたの愛のないsexよりなぁ。
さっさと服着てこっち来いや、真琴。こんなやつのとこおらんと俺と遊びにいくで。」
ペラペラ笑いながら話す鮫島が、玄関に立っていた。
名前なんて、教えてないのに。なんで知ってんの。てか、呼び捨てかよ…。
なんて、モヤモヤ考えてたのに、鮫島にパーカー着せられて、腕を引っ張られて。
「じゃあ、真琴はもろていくで〜」
俺の目からこぼれ落ちた涙は、悲し泣きだったのか、それとも《嬉し泣き》だったのか。
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