26 / 67
グータラなキミと。☆1
『ねー、直紀ぃ。今日はシないの~?』
『ああ、うん。ちょっとね・・・。』
『え?・・・ふ、ふぅん・・・。』
『先に寝てていいよ。』
『・・・うん。そっか・・・おやすみ。』
『おやすみ、陽向。』
自分の部屋へと入っていく陽向。
その背中は、寂しそうに見えて、
悪いことをした・・・って気分になる。
ーー どう思ったかな。
一緒に暮らし始めて、
夜を共にしなかったのは
風邪をひいた時と、
出張で居なかった時くらいしかない。
ーー 陽向はどうするだろう。
こんな、
試すような真似はしたくないけれど・・・
お前が俺を本当に好いていてくれるなら
グータラでも、何にもしなくてもいいんだ。
むしろ、俺がいなきゃ、
何にも出来ない。
そうなってくれたら いい。
そう思っていたのに・・・。
その5日後に、俺は見たくなかった現実を
突きつけられる事になる。
ともだちにシェアしよう!