「お仕置きだなんて、どんなことするんですか？」 屋敷に帰ってすぐに俺とミクは部屋に籠った。 本日の戦利品をソファーに置いてから、そのままそのソファーに座った。 「どうして『お仕置き』なんてされるのか考えてミク」 「僕は悪いことしてないです！！」 「ミクは誰の所有物？」 「僕は坊っちゃんものです！！」 「なら、俺の所有物のお尻を見られたら……怒るよね？」 するとミクは可愛い笑顔を向けて、 「坊っちゃんは偉大で寛大な人ですよね」 「そうでもないよ。愛しいミクには優しくしたいけど、そのぶん独占欲も強いからさ」 俺は来ていた上着を脱いで、ミクの両手を拘束した。 「あの、坊っちゃん。……怖いです」 ミクはまるでライオンに捕らえられた兎のようにふるふると震えていた。 だけど、ここでお仕置きを止めるわけにはいかない。 「ミクは俺が怖い？」 「……僕は坊っちゃんが怖いです」 「俺もミクが怖いよ」 俺とミクが互いに怖いという理由はきっと同じだろう。 『嫌いになったら怖い』、それしか考えられない。 でもだからこそお仕置きが必要なんだ。 互いが誰のものかを知るために、これは行うことだから。