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♥第38話

「透さん、みて!このクラゲのぬいぐるみ可愛い!」 「瑠璃に似て可愛いね。じゃあ、お会計しようか。」 透さんは僕が持っていたぬいぐるみと、お揃いのキーホルダーたち、おみやげも買ってくれた。 「透さん、ありがとう!!」 にこにこで僕は透さんと一緒に駐車場まで歩いていた。 「瑠璃、そっち危ないからこっちおいで。」 透さんは僕を引き寄せた。 「今日は楽しかった。…次も一緒に行きたい!」 「うん。一緒にいこうか。」 そんな幸せな会話をしていた。 「死ね。」 脇腹が少しずつ温かくなっていく。 血が滲み出てきて痛くて頭がふらふらしてきた。 透さんは急いで警備員を呼び、刺した女の人…真弓美さんを捕らえさせた。 「瑠璃!しっかりして!クソッ…血がっ…」 透さんは顔を青ざめて止血をしてくれた。 僕は意識が朦朧として、ゆっくり目を閉じた。

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