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あれから、ミウちゃんが亡くなった。恋人も愛猫も失ったショックで一時的に盲目状態になったルイを看病しつつ、自分の問題には答えを出せずにいる。 そんなある日。世話の焼ける友人のために、仲を取り持つべく動いた。 芹生くんから話を聞いて、俺は。 [別れたいと思ったなら俺は何も言わない。でもな、仮にも関係を持った相手に対してその終わり方はどうかと思うぜ?一方的に突きつけるんじゃなくて、ちゃんと話し合うべきだ] ――と。そう言いはしなかっただろうか。 失っていた時間が、決断を迷わせる。 けれど、自分もきちんと向き合わなければ。いつまでも逃げてばかりで終わるわけにはいかない。 ルイと芹生くんはもう大丈夫。次は――… 深呼吸して、発信ボタンを押した。 『もしもし?』 「…ちょっと、話があんだけど。会えるか?…弘人」

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