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第1話
…暇だ。
新学期に入り最初に思うことがそれだ。
机に張り付いていると
「吉野ーどしたの」と声がかかった。こいつは島ノ江海。中学からの仲で親友。
暇だと答えると
「新学期早々思うことがそれかよ」
と言われる。こいつは川口弘人こいつも中学の時からの仲だ。
「ってかお前聞いてないの。」
「あ?今日?」
なんかあったか今日。
「転校生が来るって話だよ」
転校生?誰だそれ。俺そんな話し知らねぇ
「噂だけど転校生って変なやつらしいよ」
変なやつ?俺の頭の中で自然と転校生が浮かんだ。丸い厚メガネでいかにもガリ勉な感じの転校生。考えるとおかしくて俺は腹を抱えて笑った。横から何考えてんだと言われたが、それでも笑っていると、海と弘人もつられて笑い出した。3人共笑いが止まらずにそのまま数十秒笑っていた。
「あー笑った」
「腹痛てぇ」
3人共半笑いのままでしばらくいるとチャイムがなり2人は席に戻っていった。俺はしばらく笑いが続き、頭の中の転校生が今日来ると勝手に思い込んでいた。
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