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第2話
改めまして、紳士淑女の皆さま。
こんにちは、佐々木雅人です。
まずはじめに、皆さまに、注意していただきたいことがあります。
それは、俺、佐々木雅人が、この物語の主人公ではないということです。
双子設定だと、顔は同じなのに、方や出来の良い兄、方やポンコツな弟。
毎回兄と比べらる弟が、捻くれて不良になる。
そして、導き出されるのが…。
パターンA『優秀な兄×不良な弟』。
パターンB『弟の気持ちを理解する友人(もしくは幼馴染)×捻くれ双子・弟』。
大きくこの2パターンではないでしょうか。
では、この物語ではどうでしょう?
俺(弟)と雅実(兄)は二卵性双生児。
俺は母親似。雅実は父親似。
色白でどんぐり眼の母親。
そのDNAを受け継いだ俺は、自他共に認める"女子よりカワイイ男の子"。
他方、雅実はと言いますと。
日焼けが似合うしっかりとした顔立ち。
ワイルドな父親のDNAをしっかり受け継いでおり、よく"外国人と間違われる日本人"。
先に挙げた"双子あるある"ではないですが、うん、比べられる要素はありますね。
中身に関しましては、両者とも見た目に反した性格をしております。
柔らかな見た目とは真逆のやんちゃな俺。
イケイケな見た目なのに物静かな雅実。
幼少期は、外で遊びまわりよく怪我をしていた俺に対し、その怪我の処置を必ずしていた雅実。
なんだかパターンAの可能性が高くなってきましたね。
ただ、皆さまに、残念なお知らせがあります。
それは、俺、雅人には、可愛い彼女がいるということです。
彼女の名は、小森もも(こもり もも)。
ももチャンは、俺に負けず劣らず可愛い女の子。
ショートヘアに笑顔が似合う、激カワ美少女(彼氏贔屓あり)。
他人が入り込む可能性は一切ない。
そんなラブラブカップルです。
でも皆さま、そんなに落ち込まないで下さい!
何故ならこの物語の主人公は、俺の兄である、雅実だからです!
「まさとー、行くよー」
おーっと、雅実が呼んでおります。
早くしないと遅刻してしまう。
続きは、学校でお話しいたしましょう。
では、行ってきます!
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