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第50話

週が明け、決戦の月曜日。 何故か緊張してます、俺! 確かに、寺島に自分の気持ちを伝えると言ってたけど…。 泣いて、自分の気持ちを言ってスッキリしたのか、金曜日の夜に熱は下がり、日曜日にはすっかりいつもの雅実になっていた。 でも、まさかすぐに伝えるとは思わなかった。 『月曜日、寺島に言うよ』 それを聞いた俺は、ソワソワして寝れやしなかったさ! 最近、俺、早起きさんだよ! 「おはよう。今日も早いわね」 「あ、おはよ!」 色々考えてたら、いつ間にやらももチャン登場。 俺の顔をまじまじと見るももチャン。 「んー、雅実君はお休みじゃなさそうだね…」 「……」 さすがももチャン。もう、分かってらっしゃる。 「元気になったなら、教えなさいよ」 ももチャンは、しっかりと椅子に座って、がっつり聞く体勢になる。 「えーっとですね…」 ももチャンに、事の成り行きをかいつまんで話した。 ただ、キスのことは伏せて。 「ナニッッッ!!ここ数日で、ちょー急展開じゃん!!」 ももチャン、鼻息荒いよ。 「もー、私だったら、そんな痛々しい雅実君なんて見てらんない!でも、戸惑いも雅実君には似合うよ!だから、やっぱり見たい!!」 悶えながら、訳の分からないこと言うももチャン。 「で、いつ告るの!?」 小声なのに、俺にしっかりと威圧感を与えるももチャン。 俺、ちょっとMに目覚めそう。 「えーっと……今日」 「きょう!?」 グイっと俺に迫るももチャン。 「今日の、何時(いつ)、どこで、どんなシチュで!!」 も、ももチャン、鬼気迫りすぎ!! 「た、たぶん……ひ、昼休みに、図書館の資料室」 「し、資料室!?」 「う、うん。雅実、図書館のセンセーと仲良くって、資料室の合鍵持ってるんだよね。だから、別館は人気(ひとけ)もないし、たぶん資料室かと……」 何故か、小さくガッツポーズをしているももチャン。 「でかした、雅人!私も、資料室の鍵持ってんだよね!」 「ん?」 「書道の手本用で、よくに図書館の資料室行くのよ。だから、私も持ってんの」 そうじゃなくって……。 「えーっと、ももチャン?」 ま、まさか……。 「二人の愛が通じ合う瞬間を見なくちゃ、死んでも死にきれないわ!もちろん行くわよね、雅人?」 ゔ、も、ももチャン……。 そ、そんな"激カワきらりん☆ウインク"かまされたら……。 「も、もちろん、お供致します!」

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