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第1話
夜と同じ色のスーツを身に纏い、その男は色濃い声で今宵も俺の耳元で囁く────
「今夜のレッスンは……何をお望み?」
グラスを傾け、ゴールドに色づくシャンパンを一口飲み、俺はそのシークレットコードを口にする。
「·····────」
息を吹きかけるようにその男はもう一度耳元で満足気に笑うと、
「今夜も楽しみだ……」
そう囁き、グラスを差し出した……
グラスを傾けカーンと音が響くとOKの合図。
それは、
深い深い夜の始まりの音。
危険で甘い、夜の始まり·····────
~ノクターン~
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