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第18話 愛を受け止める

 俺は、今日こそは、と思っていた。コンドームもローションも、何なら汚れ防止にペットシーツすら用意した。おかげで俺のバッグはぱんぱんだったが。今日こそは、絶対に最後まで要さんとする、と思っていた。初めて二人で肌を重ねてから、もう三ヶ月と言う月日が経っていた。ここまで先延ばしになってしまったのは、俺のデスマーチと要さんの海外出張が重なってしまったからだった。でも、今日は、何もかもが済んでいた。俺の仕事も通常業務になっていたし、要さんも日本に居たし、その上、明日、明後日はちゃんと休みを取ってくれたらしい。本当に、その日が来たと言う訳だ。 「学君、もう一杯、飲むかい?」  シャンペン(スパークリングワインじゃない、マジもんのシャンペンで、見た事も無い銘柄の何かいかにもな瓶で、ちょっと引いた)を差し出して要さんがそう聞いて来る。俺は、ゆるゆると首を横に振った。確かに、これからする事に酔いは必要だったけど、これ以上飲むと、俺の息子が役に立たない可能性が有ったからだ。 「止めとく。あの……シャワー、浴びて来て、良い?」 「っ! そう、だね。準備、して来る?」  俺がそう言うと、要さんは直接的な言葉を投げ掛けて来る。恥ずかしいが、実際に、準備は必要だったから、俺はしっかりと頷いた。 「……う、うん。準備、して来る」 「分かった。じゃあ、俺も、ベッドを整えておくよ。行っておいで」  俺より遥かに速いペースで飲んでいたと思ったのに、ふらつきもせずすくっと立ち上がると、要さんは俺をバスルームのドアまで誘導してくれた。これだけは慣れない事の一つだ。要さんは、英国紳士のように俺をエスコートして来るのだが、恥ずかしいから止めて欲しい。余りにも自然にされるので、何となく断れないんだけど。 「は、はい……」  結局、今日も何も言えないまま、俺はバスルームのドアをくぐったのだった。  ベッドの用意は、要さんがしてくれていた。ローションもコンドームもいつものようにいつもの物がベッドのヘッドボードに用意されていた。残念ながら、俺が持ち込んだ物はペットシーツを含め使わないとの事だった。ペットシーツは、汚れなくて良いと思ったんだけど。シーツは洗えば良いと笑われた。まあ、確かに。 「緊張、している?」  髪を梳かれながら問い掛けられる。要さんは、俺の髪が気に入っているみたいだ。事あるごとに髪を梳いてくるから、多分、間違いない。俺も、これは嫌いじゃないから大人しく受け入れている。 「少し。でも、もう、要さんの指は、全然問題無く入るし、多分、大丈夫かなって」  俺が、前回までの事をはっきりと口にすると、要さんは片手で顔を覆ってそっぽを向いてしまった。あれ、と思う。 「要さん?」 「学君の口からそう言う言葉が出て来ると、何か妙に照れてしまって。ごめんね」  そう言う要さんの見て取れる耳朶は薄っすらと赤くて、俺は自分で分かっていてはっきり言葉にしたと言うのにつられて真っ赤になった。 「い、いや……」  お互いに顔を背けると言う状態がしばらくあって、俺は気まずくて、要さんが俺用にと貸してくれているパジャマのズボンを握り締めるしか無かった。こほん、とわざとらしい咳をすると、要さんは俺の傍ににじり寄って来た。そして、優しく笑い掛けて来る。 「じゃあ、しようか?」 「うん!」  俺が大きく元気よく頷くと、何故か盛大に笑われた。解せぬ。  ちゅ、ちゅ、と優しく顔中にキスをされて、くすぐったくて、でも気持ち良くて、それが何だか気恥ずかしくて、俺の口は可愛くない事を口走る。 「要さんって、本当にキスが好きだよね」 「学君は、嫌いかい?」  多分、俺の答えを確実に分かっているのだろう、要さんはキスを続けながら楽しげに問い掛けて来た。 「嫌いじゃないよ。て言うか、俺も好き。要さんとするのは、凄く気持ち良いから」 「ふふ、良かった。俺は、学君のお眼鏡に適ったみたいだね」  こう言われ、複雑な気持ちになる。本当に誰とも何の経験も無いのだと言ったら、引かれるかもしれないと思って言えなかったのだが、時折、言っても良いかなと思う事もあるのだ。要さんは喜んでくれるような気がする。だが、今はそれより重要な事があった。 「でも、もっと、触って欲しい」 「良いね。そうしよう」  俺が訴えると、途端に唇が塞がれ、キスは深い物になった。くちゅくちゅ、と口の中を余す所無く愛撫されて、ぞくぞくと背筋に快感が走る。要さんは、本当に、キスが上手いなと思った。もちろん、比べる対象が俺には全く居ないんだけれど。でも、多分、本当に上手いと思う。こんなにも気持ち良くなってしまうのだから。 「沢山、触って……」  キスの合間に俺が訴えると、要さんは切なげに俺の髪を梳いて来る。 「学君、煽らないで……優しくさせてくれ」  思いもよらない事を言われて、思わず笑ってしまった。要さんは、驚く程優しい癖に、これ以上俺に優しくしたいみたいだった。これ以上優しくされたら、俺は、逆に困ってしまう。 「優しいよ。要さんは、いつだって、優しい」 「そうかな? こんなにいけない事をするのに?」  優しくパジャマを脱がしていたと思っていた手に、唐突に、きゅ、と乳首を摘ままれて、背筋が反ってしまう。俺は、本当に乳首が弱い。それは前からの事では無くて。最近では、自分でする時も弄ってしまうくらい、要さんに開発されてしまっていたからだ。 「あっ、ん、はっ……いけない、事、じゃねえし……」 「良い、事かな? 本当に、学君は、何処も彼処も素敵だ……」  きゅ、きゅ、と強く乳首だけを摘ままれたかと思うと、乳輪ごと撫でるように揉まれて、じれったくなってしまう。緩急付けられるのも良いけれど、俺は直接的な刺激の方がより好きだった。 「あ、ああっ、ん、もっと、もっと、強くしても、良い、から……」 「こう? それとも、こっちの方が、好き、かな?」  言いながら、要さんは乳首を捻ったり引っ張ったりして来る。どっちも良くて、思わず俺の口からは喘ぎ声が零れた。 「ああっ、良い! あ、気持ちい……」 「学君、舐めるよ?」  いちいち言葉にするのは、俺が本当に初心者だと分かっているからなのか、要さんの癖なのか分からないけれど、羞恥を煽るだけだから本当は止めて欲しいけど、未だに言えずにいる事の一つだ。だって、俺がどろどろに溶けている時に言われるのだから。 「んっ、」 「可愛いね。学君の乳首は、甘くて美味しいよ」 「んっ、要、さんっ……」  散々開発された乳首は、本当に感じ易くなっていて、俺の息子は完全に勃ち上がっていた。ただ、乳首への刺激だけでは射精には至らなくて、もじもじと足がシーツをかいてしまう。その流れでなのか何なのか、パジャマのズボンを剥ぎ取られた。 「じゃあ、もう少し、下を可愛がろうかな」  もしかするとワザと俺の羞恥を煽っているのかな、って思わない事も無いけど、多分、今までして来た感じからすると、要さんのこれは天然なんだろうと思う。本当に、止めて欲しい。恥ずか死ねる。 「早くっ!」  俺の口からは求めるような声が漏れていた。要さんの舌が俺の薄い腹筋を舐めて、ゆるゆると下がって行く。 「ああっ!!」  とうとう、要さんの口に俺の息子が下着越しだけど迎え入れられて、俺は声を押さえられなかった。 「本当に、こんな所まで、学君は俺の理想だよ」  どんな理想だよ、って突っ込みたくなるけど、俺はもう要さんが舌と息と指とで与えて来る快楽でそれどころじゃ無くて。 「一度、イっておこうか?」 「んっ、ダメ。俺、そんなに、保たねえし……」  正直に言うと、俺は回数をこなせない。要さんは結構イける方らしいけど(若い頃はコンドームの箱の半分を使った事が有るらしい、バケモンか!)、俺は二回とか三回で疲れて寝てしまうのだ。だから、恥ずかしながらそう言うと、要さんは残念そうに俺の息子から口を離した。そして、ゆっくりと下着を脱がして来る。俺は、要さんがし易いように腰を上げて手伝った。ふふ、とその様子を楽しそうに見ながら笑って、それから要さんは顔を寄せて来る。 「じゃあ、後ろを弄って良いかな?」 「うん……」  本当に、聞かないで欲しい。けど、確かに聞かれる事でちょっと安心出来る面も有って、俺はその二律背反にいつももどかしい思いを抱かされるのだ。要さんは、俺の腰に枕を入れると、そっと尻たぶを撫でて来る。その優しい触れ方すら快感につながってしまって、俺は身体を震わせる事しか出来なかった。それが狙いだったのか何なのか、つぷ、と後ろの穴に這入って来る感覚が有った。 「一本から、行くよ?」 「うん……んっ、あ、っ……」  一本くらいは、もう、簡単に俺の後ろは受け入れられるようになっていた。むしろ、ちょっと刺激が足りないくらいだ。敏感な穴の周りをくすぐられて、ぴくぴく、と前が反応するのが分かった。 「二本目も入れるからね?」 「は、っぅ、あっ……も、三本でも、良い、から……」  俺が羞恥心を堪えて訴えても、要さんは当然受け入れたりしなかった。二本で奥まで擦って来る。出し入れされる感覚だけでも気持ち良いのに、時々、悪戯を仕掛けるように前立腺に触れて来るもんだから、俺は必死になって前をイかないように押さえるしか無くなる。 「あっ、あうっ、はっ、も……もう、早く、どうにかして……!」 「本当に、後ろで上手く感じられるように、なったね……気持ち良さそうだ……」 「んっ、気持ち、いからっ! あっ……」  要さんの手の動きが、変わったのが分かる。指先が、ばらばらに動き始めたのだ。 「少しだけ、拡げるよ?」 「ああっ、あうっ、は……」  要さんの指が三本になって、俺の後ろを、つまり直腸をしっかりと拡張していた。ぐるり、指を掻き回されて、ぞくぞく、と背筋が震えた。前立腺を弄られるのは、勿論、最高に気持ち良いが、それ以外にも、大きく掻き回されたり、出し入れされたり、奥を突かれたり、穴の周りをくすぐられたりするのも、本当に全部気持ち良くて、俺は自分が別の何かになってしまうんじゃないかって、いつも怖くなるが、その度に要さんが声を掛けてくれるのだ。 「学君、可愛いね。綺麗だよ。こんなに気持ち良くなってくれて嬉しいよ……」 「あん、あっ、はっ……もう、もう、俺っ……」 「イきそう?」  問われて、俺は必死になって首を左右に振った。本当に、申し訳無い事に、俺は体力が無いのだ。だから、イきたく無かった。 「イきたく、無いっ……」 「うん、でも、一回、イっておこう。その方が楽だからね……」  だけど、要さんの考えは全く反対だったみたいで、俺の腰を支えてくれていた筈の手が、必死に前を押さえていた俺の手を簡単に外してしまうと、俺自身を強く握り込んで来る。そして、容赦無く両方の手が動くのが、前でも後ろでも分かった。途端に、追い詰められて、俺は一気に昇りつめた。 「ああああ、良い、イくっっ!!」  びゅうびゅうと勢いよく射精しているのが分かって、堪らなく恥ずかしかったが、要さんは俺の額や目蓋に沢山キスをくれると、優しい声を掛けてくれた。 「いっぱい、出たね。気持ち良くなってくれて、本当に嬉しいよ」  こんな風に言葉でも態度でも優しくされると、要さんの手の中でイく事が本当に良い事のように思えて来るから不思議だ。要さんはにっこり笑うと、俺の精液を手早くティッシュで拭っていた。そこは、まだ恥ずかしい。俺が俯いていると、要さんは、こつん、と俺の額に額を押し当てて来る。 「じゃあ、今日は、本当に最後まで、良いんだね?」 「ん。したい……」  問われて、俺は素直に頷いた。ふわり、と眩いくらいに柔らかく微笑まれて、胸が痛くなる。要さんが、好きだな、とまた思った。 「俺も、学君と、一つになりたい……」 「うん。来て……」  俺がそう言うと、要さんはコンドームの袋を手に取った。手早くコンドームの袋を破り、本当に手早く装着していく様は、要さんが、俺と違って慣れている事を感じさせられて、さっきとは別の意味で少しだけ胸が痛かった。でも、まあ、過去はしょうがない、と自分を納得させる。コンドームは、確かにアナルセックスをする上では最低限のマナーかもしれないけど、いつかは無しでしてみたいな、と俺が思っているのは、今は内緒だ。 「辛かったら、いつでも、止めるからね?」 「うん……」  もう一度、確かめるように言われて、俺が嫌だと言ったら、本当にこの人はどんなに辛くても止めてしまうんだろうなと思った。もちろん、今日の俺には、言うつもりなんて微塵も無かったけど。ごくん、と息を飲んで、それから息むようにして俺が後ろを広げていると、要さんは、自分自身を俺の後ろの穴に、押し当てて来た。 「ああっ、あ、ふっ、ひいっ……」  ずず、と這入って来る感覚が有った。圧迫感は指の比じゃなかったけど、思ったより違和感は無かった。それ以上に、俺は感じていた。それを、要さんも分かっているようで、腰をどんどん近付けて来る。ずず、と押されて腰が引けてしまう。だけど、それは、要さんの手で戻された。 「もう少し、だからね、頑張れる、かい?」 「んんっ、早く、来てっ……!」 「学君っ!!」 「ああっ、あ、あ……」  こつん、と腰骨が尻に当たったのが分かった。ナカが、満たされていた。はあはあ、と俺の上で息を荒げている人を見上げる。何て綺麗なんだろう、ってそんな時じゃ無いのに見惚れてしまう。滲む視界を何とかしたいのに、俺の手は言う事を聞いてくれず、要さんの髪と胸に当たってわなないていた。 「全部、入った、よ……」  要さんが、息を上げながら言う。俺は、ただ頷く事しか出来なかった。ゆらゆらと視界が揺れている。俺の目からは、何故か涙が溢れ返っていた。要さんが、ちゅう、と音を立ててそれを吸い上げてくれる。ようやくクリアになった視界いっぱいに広がった要さんは、汗を滴らせており髪も振り乱していて、いつもとは違っていたけれど、本当に綺麗だった。それ以上に色っぽくて男っぽくてすごく何て言うか、そう、愛おしかった。 「要、さん……」 「学君……」  自然と、唇が合わさっていた。貪るような触れ合いじゃ無くて、優しい、労わるようなキスだった。ああ、俺は、本当に、この人が好きだ、愛している、と思う。折角拭って貰ったのに、また涙が溢れて来る。 「学君……君の涙も、本当に、綺麗だね。でも、ちょっと俺も限界、かな……」 「ん、動いて、大丈夫……」 「本当に、大丈夫かな? 無理は、していない?」 「要さん、無理してる、しょ? 分かる、よ……」  言っていて頬が染まる。俺のナカで、要さんのモノがどんなに熱くなっているかなんて、手に取るように分かった。いや、手で測っているいる訳では無いけれど。まあ、何だ、ナカから伝わって来る訳だ。 「ごめん、ね。ちょっと余裕が、無い。動くよ?」 「うん、っ、ひあっ、あっ、ま、ゆ、ゆっくり……」  要さんは、普段の悠長さが嘘のように一気に引き抜くと一気に押し込んで来た。その感覚にめちゃくちゃになる。ずちゅずちゅ、といやらしい音が俺と要さんとの間でしていた。 「ごめん、余裕、無いっ、くっ、はっ……」  やがて、ぱん、ぱん、と音が寝室に響き渡って、俺はそれにも煽られてしまう。要さんが必死になっているのが、分かった。俺も、要さんの腕と背中に爪を立てて必死について行こうとする。内臓を押される圧迫感が、前立腺をいたぶられる感覚と奥を擦られる感覚と穴の周囲を擦られる感覚を上回って、本当に気持ちが良かった。要さんの動きに合わせて俺の口からは、ああ、ああ、と意味も無く声が出ていた。 「学、くんっ、一緒に、イこうっ、はっ、……」 「んっ、ああっ、ぃっしょ、に……ああっ、」 「出すよ!? はっ、ああっ!!」 「んんっ、イくっ、ああああ!!」  一層奥に押し入られて抱き寄せられて、俺は、要さんを全身で感じていた。流石に後ろだけでイける程、まだ、開発し切れてはいないから、俺は必死になって自分で自分自身を擦って、同じタイミングで射精をした。ぞくぞくぞくぞく、と快感が全身を駆け巡る。じわじわ、とナカが温かくなるのが分かった。勿論、コンドーム越しだったけど、要さんの精液を感じて、嬉しくて堪らなかった。 「はっ、は、ふ……学君、大丈夫、かい?」 「んっ、だい、じょぶ……」  荒い息のまま要さんが心配そうに問い掛けて来る。こくりと頷くと、目元にキスされた。それを契機に顔中にキスの雨が降って来る。本当に触れるだけのキスだったけど、堪らなく気持ち良かった。 「本当に、素敵だったよ、学君。最高に、気持ち良かった……」 「ん……ぉ、俺も……」  めちゃくちゃ恥ずかしかったが、俺はしっかりと言葉を口にした。頬が熱を持つのが分かる。だけど、そんな俺を、要さんは眩しそうに目をすがめて見て来た。要さんは、自分の方が遥かに綺麗で光輝いているってのに、俺を可愛いだとか綺麗だとか良く褒めて来る。それは言葉だけじゃなくて、今みたいに視線でもだった。自分が、何かすごい存在になったように感じる、そんな視線だった。余計に照れてしまって、俺は慌てて顔を背ける。 「学君……こっちを向いて……」 「やだ……」 「本当に、何て可愛いんだろうね、君は。どうして良いか分からなくなるよ……」  俺が可愛くない事を言ったにも関わらず、要さんはこんな事を言って来る。思わず、要さんの方を見て、あ、失敗したな、と思った。溢れる程の想いを込めて、要さんは俺を見ていた。こんな風に見られたら、目ぇ逸らせないじゃん、と思う。 「そんな事言うの、要さん、だけだよ……」  可愛くない言葉が口先を付くけど、要さんは何もかも分かっている、と言うようにただ笑ってもう一度唇を寄せて来た。 「そうだね。俺だけだと、良いな。君のこんな可愛さも素敵さも素晴らしさも、俺だけが知っていれば良いと思うよ」 「何それ。じゃあ、要さんの間抜けな顔も、俺だけが知ってれば良い?」 「……そんなに、間抜けな顔をしていたかい?」  不安そうに問い掛けられて、俺は、ふふ、と笑って誤魔化してやる事にした。  ああ、幸せって、こんなに身近にあって、こんなに簡単に手に入るんだな、って思った。本当に幸せだった。要さんの確かな愛を沢山注がれて、俺は、それを自分の身体全部を使って受け止める事が出来て、本当に良かった、と思った。最高の夜だった。

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