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第20話
「んっ……あっ……」
口の中を訳がわからなくなるくらい舐めまわされて舌を吸い上げられて、頭がぼうっとした僕はベッドに運ばれて洋服を脱がされた。
全身に落ちてくる先生の唇。
凍りついたように固まる身体をほぐすように手が這って、唇が吸いついて舌が肌を滑る。
怖い、のに胸の頂を口に含まれて舌で転がされると身体が小さく震えてしまう。
嫌、なのに手で押さえた口から変な声がでて、それがもっと嫌でたまらない。
僕のものを握りこまれて上下に擦られて頭がくらくらする。
なんでこんなに身体が熱いんだろう。
こぼれる呼吸が熱を帯びているのに気づいてる。
「そんなに気持ちいいか?」
女の人のように膨らみなんかない平らな胸に顔を寄せていた先生が僕を見て薄く笑う。
恥ずかしくて怖くて首を振ってぎゅっと目を閉じた。
そのとたん先生が離れるのを感じた。
唾液で濡れた肌が空気にさらされて冷たく震える。
握りこまれてた僕のものがひくひく脈動してるのがわかる。
自分の身体の反応を信じたくなくてひたすら夢であればいいのにって願う僕の耳にベッドが軋む音と先生が動く音が入ってくる。
そして僕の脚が開かれて先生が割って入ってきて、次になにがくるかわかってしまって逃げるように上へと身体を移動させた。
だけど呆気なく先生に腰を抱えられて拘束される。
「っ、う、や、だっ」
持ち上げられた腰。
勃ちあがった僕のものの下―――後孔にひんやりと濡れた先生の指が触れてくる。
この瞬間が一番怖かった。
排泄のための場所に冷たいものを垂らされ、ゆっくりと指を挿しこまれる瞬間が。
「んっ、いたっ」
激しく痛むわけじゃない。
けど圧迫感と鈍く響く違和感にそう叫んでしまう。
窄みをなぞり、指の先を浅く挿入させては出してを繰り返し、何度目かにそっと奥へと入りこんでくる。
思わず息を詰めてしまうと少し萎えかけた僕のものがまた掌に包まれて強めに擦られる。
「っ、ふ……ぁ、や……っあ!」
まだ慣れない後孔への侵入。
怖くて怖くて身体を丸めずにはいられないのに、先生の指が当たり前のようにある一点を擦ったとき背中が勝手にしなって声が高くなってしまった。
手で口を塞ぐと、後孔に指は沈んだまま、手を掴まれ退かされる。
目があって視線を逸らすとその手は僕の顎を固定してキスされる。
執拗に、先生に教えられた前立腺を攻められて、喘ぐ僕の声は先生の咥内に呑み込まれていく。
「……は…」
キスの合間に聞こえてきた先生の掠れた声。
それに何故か背筋が震えて戸惑った。
すぐにまた差し込まれた舌が絡みついてきて―――無意識に僕も舌を絡めて。
「ッん、ん……っ」
指がもう一本増やされて後孔が広げられていく。
僕が全裸なのに対して先生はまだ服を着たままで、素肌に擦れる衣服の感触が妙にじれったい。
そう思うこと自体おかしいのに先生から与えられる快楽の中に僕は引きずりこまれてしまっていた。
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