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第11話
今日は、新しく先生が来るみたいで、俺は内心ワクワクしていた。
女の先生か、男の先生か。
やっぱり、男の先生だともしかしたら拓也先生がモテてしまうんじゃないかって。
そんなことないって分かっていても、やっぱり同性からはモテないとは限らないし、先生は、大人の魅力があるような気がして、魅力に酔いしれる。先生が蜘蛛だというのなら、俺はその蜘蛛の糸に引っ掛かった蝶のように絡みとられてしまっているようで。
不思議だな。こんなにも思える人が見つかるなんて。
少しはチャラくても良かったのかなって思う。
真面目だったらこんなに先生に執着することもなかった。
そんなとき、見てしまった。
見たことのない先生と拓也先生が一緒にいたのを。俺と先生が普通の関係だったら何も感じることもなかった。でも隠してるとはいえ恋人同士なんだから浮気しているかもしれないということは凄いショックで、心が崩れてしまいそうだった。恋するなら、先生と先生の方がまだリスクがないし、やっぱり生徒と先生じゃダメなんじゃないかってまた考えてしまって、恋に本気になったのもこれが初めてで、こんなにも愛して欲しいと思ったのも、ハジメテの経験もしたのも全て先生だったから。
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