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第11話

航介の役は鈍感で好きな男がいるのにその事に気付いていないネコの美青年。まるで航介を絵に描いて作った様な役を演じている航介は感情を込めながらセリフを読んでいる。 「…オレはお前の事なんて好きじゃないっ」 嘘だ。 「お前なんかに出会わなければよかった」 嘘だ。 「オレはっオレは…」 台本上では主人公がヒロインの男とキスをすると言う場面。 航介はその目に涙を浮かべながら自分が有賀の事が好きだと言う事に気づいた。

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