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第23話

異様な空間と厭らしい音と… 耳からも目からも犯されているみたい… 何でこんなことになっちゃったんだろう?… 涙が溢れて止まらなくて…でもそれは快楽のためのものだと誤解されて… ねぇ…望さん…どんな気持ちで僕を実の息子と…共有してる? 晦日くん…君はどうしてそんなにも僕を求めるの?お父さんを取られたみたいで嫌だった?… ねぇ…僕はどうすればいい? 既に何度も登り詰めたくさんの欲望を吐き出した僕のふわふわした頭では何も考えられなくて… 「夏「夏さん…愛してる…」」 二人同時に囁かれ僕は闇の底へと落ちていった 「夏…ごめんね…」 「ねぇ…どうしてさせてくれたの?そんなに簡単に触らせられるの?俺だけじゃなく他の人にも?だとしたら…」 「お前は気が付かなかった…よね?夏が…夏がね…お前の名前を愛おしそうに呼んだ声…わからないんだけど…夏がお前を求めている気がした…夏自身は気づいてないのだけれど…夏の中の何かがお前を求めてる…そんな気がしたんだ…夏には幸せになって欲しい…だから…」 「…俺…夏さんに初めて会った気がしないんだ…会社で出会うずっとずっと前から夏さんを追っていた気がする…だから…親父と付き合ってるって聞いて何かが燃えるように熱くて…強引に…割って入ろうと焦った…ごめんね…親父が母さんよりも愛している人なのに…長い長い想いをやっと繋げられたのに…でも…ごめん…夏さんを諦めたくないから…だから…親父ととことん争うよ。」 「お前…俺の気持ち知っていたのか?」 「母さんが教えてくれた…夏さんを愛していて夏さんを思うときの柔らかい表情ごと好きだって…母さんもまた…長く親父に片想いだけど一度でも自分を目にいれてくれたからそれだけで幸せだって…」 「…永遠(とわ)…ごめんね…俺は…やっぱり…」 ミカ&アミーside 「何か…いろいろ絡み合っちゃって…夏大丈夫かな…」 「私たちにはもう…」 「わかってる…二人に愛されていた夏はとても…とても幸せそうだったね…夏…どうするのかな…やっぱり望を選ぶ?それともわんちゃん?それとも…」

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