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第28話
ミカside
「おはよう。ミカ」
「おはよう。イザヤ、これからお勤め?」
「うん。行ってくるね」
イザヤはかつては同じ天使。
彼は容姿が少し他と違っていた。私たちは金色の髪、真っ白な羽、そしてエメラルド色の瞳を持つものが普通だ。
ただイザヤだけは違った。瞳の色が左右違った。片方は同じエメラルド色。だが一方はサファイアと同じ濃いブルーだった。
これはイザヤの母親が人であるからだ。
イザヤの父は天界でも大きな力を持っていたらしいがイザヤが生まれて直後。イザヤの母親に歪んだ想いを持っていた人間がいてそれからイザヤの母を守るため死んだ。
人一人ならばあの方の力であればどうにかできたはずだったそうだがその男は数多くの悪魔や妖と契約を結んでいて妙な呪詛がかかっていたため己の身を身代わりにしてその呪詛を解くしか方法はなく結果命を落とした。
相手の人間は手をかけた後体が持たなくなりその場で塵と化した。
イザヤの母はその後事故で亡くなったと言うことだが実のところある者が手をかけたのだと後々わかった。
その相手が他でもない。イザヤを咎人として貶めたあの女だった
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