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第11話
サポートセンターに着くと先生が集まっていて事情を話したら、センターの部屋を貸してくれた。
俺は恥ずかしくてずっと寝たふりをしていた。
黒金は俺をそっとベッドに寝かせる。
寝たふりだけども。
でも、もう、そろそろ、我慢の限界だ。
立ち去ろうとする黒金のジャージを掴み、口を開く。
「く、くろ・・・・・・かぁ、ね」
やべっ、苦しすぎて、呂律が回らない。
息も思いの他、上がってきてる。
「はぁ、はぁ、はぁ、くろが、ねぇ」
「なんだ? 苦しいのか? 汗まで掻いて」
「お、おれ、び、やくのま、されて・・・・・・」
俺の言葉を聞いて黒金は目を見開いた。
「お前、何でそれを早く言わなかったんだ! 待ってろ、今、先生呼んでくるから」
あ、あほ!!!
こんなとこ他のやつなんかに見られたくない。
俺のプライドがゆるさん!
掴んだジャージを強く握って一生懸命声を出した。
「いやぁ。い、くなぁ」
「お前大丈夫か? また、熱出ておかしくなったんじゃ?」
黒金の眉間にしわが寄って怖い顔をしていた。
何、俺が悪いの? これ? 違うでしょ? 悪いのは銀条のやつら!
「どぉうにかぁしてぇよぉ」
「お、お前、俺でいいのか?」
もういいよ、この際誰でも! 早く、苦しいのを外に出したい!
「もう、くるしいぃ」
「分かったよ」
黒金はギシッと音を立ててベッドに上がり、俺の服に手をかけた。
服の上から胸元を手探りで堅い部分を探し始め、指先が先端を引っかける。
「ふぅあぁ!」
思わず出た声に俺は慌てて口を塞いだ。
何、何、何、何、何、何、なに! 今の俺の声!?
「なんて声、出してんだよ・・・・・・」
その時、黒金と目があって、すごく恥ずかしくなった。
顔にどんどん熱が集まっていくのが分かる。
「顔、真っ赤だぞ・・・・・・」
「ば、か、言うなよ・・・・・・」
口を開けていた俺の中に黒金がすっと入ってくる。
「ふぅ、ん、ん、ん」
今までにない、長いキス。上手く息ができず、だんだん苦しくなってくる。
いつまでやるんだよ!
黒金の舌から何度、逃げてもすぐに捕まってしまう。混ざり合う唾液が溢れて、俺の口の端からから流れた。
もう、苦しぃいってっばぁ。
「ん、ん、ぷはぁ!」
やっと、解放され、はぁ、はぁと新鮮な空気をたくさん吸った。
息を整えている間に服はまくり上げられ、黒金は俺の胸に顔を埋めていた。
「ちょっ! な、やぁっ!」
「敏感だな・・・・・・」
俺の胸に舌を這わせながら、黒金は笑みを浮かべる。
「やめろって!」
俺はやっとのことで黒金の頭を突き放した。
「ぬくだけぇなら、むねなんてさわら、なぁくても・・・・・・んっ!」
「でも、きもちいいだろ?」
黒金はあいていた手で弄んだ。
「・・・・・・っ!」
その行為を続けられ、微妙な感覚に翻弄される。
もう限界だって、言ったじゃん。
じれったいんだって!
「そ、んなのより、はやく、いきたぃ」
「・・・・・・っ、わかってる・・・・・・」
黒金は俺のズボンをゆっくり降ろした。
「お前、我慢しすぎだろ・・・・・・パンツまで濡れてっぞ」
うるさい!!
実況してんじゃねぇよ!
「う、るさぁ、ん、ぁあ!」
黒金はいきなり、俺のものを握りてっぺんに圧をかけてきた。
「お前、これ好きだろ?」
何? この感じ? ヤバイって!
「そ、そんなのすきじゃぁ、ない!」
「うそつけ! 前にもここでよがってた」
手の動きをやめることなく、俺の感じるところを攻めてくる。
「うあ! やぁ、ちがぁ」
黒金のやつなにいっての!?
俺、こいつに触られるの初めてだよな!?
なんか、わかんなくなってきだぞ!!
どうすんだよ!!
思い当たる事なんて・・・
「はぁん!」
ぐりぐりと指が食い込み、出そうになる感覚と限界まで我慢していた感覚が同時に襲われ、俺はすぐに熱いものを出してしまった。
「くぅ、あぁっ!」
「すごく、いっぱい出たな」
「だ、から、いちいち、いうぅ、なよ! はずかしいぃ」
でも、まだ体が熱くて、苦しい。
黒金は笑って「かわいいな」と頭を撫でた。
あ、そうだ・・・・・・あの最悪な夢だ・・・・・・。
皮肉にも、この時俺は気持ちいいと思ってしまった。
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