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第1話

「あーヤバい、めちゃくちゃ緊張するんだけど...」 「お前が?」 「ったりまえだろ!?いくら陣の親友たちって言っても俺はそんな仲良くないし...」 「大丈夫だ。アイツらを見てる方が恥ずかしい。」 「え?どゆこと?」 「ほら時間だ。行くぞ。」 「あっ、ちょっ待って...陣っ!」 『運命』 という言葉を信じた男たちを知った年、いつか自分にもそんな目に見えない繋がりを共に信じられる存在が出来たらいい、と思った自分へ。 その運命は思ったより側にあって、気付くか気付かないか、触れてみないと分からなくてすぐには信じられるものでもなくてーーー 『これが運命の人だったんだ』 なんて思えるのは結果論。 つまり己の行動次第。 運命か、そうじゃないかなんて案外自分でどうにでもできるんだ。 「っと、忘れてたな」 どうしよう、どうしようと柄にもなく緊張している『愛しい存在』の唇に、そっと口付けた俺は過去の自分を思い出していた。 「...ありがとう、諦めないでいてくれて。」 カァッと赤く頬を染めるその人こそ、俺が『運命の人』だと胸を張って言える人。 これは、山元 陣の恋の物語。 諦めない想いが繋いだ、赤い糸の物語。

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