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第36話

「あぁ、おやすみアキラ…」 アキラの様子は心配だったが、そのまま休むアキラを見守る。 すぐ寝息は聞こえてきた… 規則正しい呼吸… 「……」 その様子に息をついて安心しつつ。 アキラに布団を掛け直し、みずきも横になる。 そっとアキラを抱き寄せ… 「…アキラ」 長いまつ毛を落とし…すやすや眠るアキラを見つめ、優しく囁く… 可愛くて綺麗で…唯一無二…本当に大切にしたくて… けれど、アキラは会えない間… 知らない男と寝ていた… (小遣い稼ぎ) そう言ったが… アキラは金に困っているわけではない。 やはり…身体を求めてのことだったのか? 俺には触れさせないようにして…他人と…? 金だけの繋がりを選ぶアキラ。 俺を必要としていない現れなのか…? けれど…行為の最中に聞いた気持ち… 迷惑じゃないと… 俺のことを好きだと頷いてくれた… ちゃんと俺を感じてくれていた… それは嘘とは思えない…。 アキラの行動… その真意が知りたい。 アキラの心にある複雑な想いを、もっと理解していきたい… 金なら働けば用意できる。 けれど… 原因がそれだけでないなら… 本当のリユウを知らなくては…アキラを守ることなどできないから… アキラの本当の心を… コトバだけじゃなく…仕草や様子をしっかり見て… ほんとうの心をしっかり感じていく… そう心に誓い、アキラを抱き寄せたまま…再び眠りに入るみずきだった。 《朝までの時間》終。 《プライド》へ続く。

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