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第5話

 嫁友ん家のインターホンを鬼連打して待つことたぶん五分。なんで出てくんの遅せえんだよと思いつつ、ふと留守じゃね? と気づきまわれ右。  魔女が不在でも親魔女ぐれえいるだろと思ってたが、よく考えりゃ平日の真昼間に誰しも在宅とはかぎらねえ。共稼ぎなら母親もいねえだろうし、兄弟姉妹がいたとしても仕事か学校で留守なのがふつうだ。  ンなこた初めから気づけよと自分の脳につっ込みたくもなるが、会社を出たときは怒りのあまり他のことなど考える余裕すらなかったと自身を弁護。  けど嫁友はライターだか在宅勤務らしく、ロビーの騒動から三時間は経っていたからもう帰っていても不思議はねえ。居留守かもとも思ったが、すでに萎えちまったし出直そうとした。  だが門扉から一メートルほど離れたところで玄関のドアが開き俺に声がかかる。 「はい。どちら様ですか」 「えっ───」  最初は少し高めな男の声かと思い、兄弟でもでてきたのかとふり返り息が止まった。ドアからのぞかせていた顔を見た瞬間、「あ、これ俺ヤバい。恋した」と思ったね。  それぐれえドストライク。もろ俺のタイプな女発見と、いるかどうかは知んねーが神仏に感謝した。アパート戻りゃ嫁もいるし、惚れた子の姉には絶賛罵られ中なのも忘れ恍惚となる。  たぶん一分もそうしてなかったろうが俺たちは見つめ合う。それから彼女は恥ずかしそうにうつむき加減で問う、「あの……うちに用ですか」と。  遠慮深く慎ましい喋り方が股間を直撃、つづいて胸に恋の矢がクリーンヒット。魔女の身内に俺はノックアウトされてしまった。

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