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両片想い34

 たった一瞬だけだったのに感じるトコロに擦れた刹那、俺自身が爆ぜてしまった。まだ挿入途中だというのにだ。 「鉄平、イクの早っ。俺まで巻き込もうとしてるだろ」 「ちがっ……、そんなんじゃ、ない。ぅんっ!」  二度目だと思えない白濁の量に、何だか気恥ずかしくなってしまう。しかも快感が未だに躰を駆け巡っているせいで、まともな受け答えができずにいた。 「ただでさえ締まりがいいのに、イキながらぎゅんぎゅん絞めつけられたら、俺だってヤバかった」  言いながら腹の上にぶちまけた白濁を、傍にあったティッシュで綺麗に拭い取ってくれる。 「挿れてる最中なのに悪い……」 「鉄平の中に、俺のが馴染む時間だと思えばいいかなって。動いても大丈夫?」 「好きにしっ――んあっ!」  俺が答えかけたときには、壮馬のモノが更に奥を目指して、ぐいっと強引に押し込まれた。 「そう言うと思ってた」 「っ、だからって、いきなり動くなんて、すっ…するな」  ぐちゅぐちゅという音とベッドの軋む音が、一緒になって響き渡る。あまりの激しさに、眩暈がしそうな勢いだった。 「もうそれ以上挿らないっ、そんなに突くな!! あぁっ!」 (俺の馬鹿! どうしてワインのボトルを、全部空けちゃったんだ。酔ってるせいでイったばかりだというのに、すごく気持ちよすぎる) 「好きにしろって言ったのは、鉄平からなのに。こうして貫かれるのが、たまらなくイイんでしょ?」  壮馬は両手で持ってる俺の両膝を軽々と持ち上げながら角度をつけるなり、上から突き刺すように激しく出し挿れする。 「あ……やぁっ、あああぁ!」  繋がってる部分から、壮馬の熱が想いと重なって、俺の躰にじわじわと伝わってきた。全部が蕩けそうなほどの熱量に、喘ぎ声が止まらない。 「そぉまっ、壮馬す、好き……、愛して、るっ。ん、ふ、あぁ……もっと俺で、感じて」 「本当は鉄平が感じやすい、バックからしてあげたいけどっ。エロい顔が見られないのが嫌だから、これでたくさん、感じて、くれよな」 「恥ずっ…じっと見ないで、やぁっあっ…」  顔を横に向けても、壮馬の視線は俺に釘付けなのは必然で――。

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