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シェイクのリズムに恋の音色を奏でて29

***  背中に鏡の冷たさを感じているのに、下半身の熱がふたたび溜められていく。 「ううっ、はぁっ……いっ石崎さ、んっ」  名前を呼びながら「やめてください」と言いたいのに、与えられる気持ちよさがその言葉を見事にとめた。  カタチの変わった僕のを石崎さんが咥えて、上下にゆっくり動きながら、僕を感じさせていく。全部咥えられたときに強く吸われた衝撃で、体が何度もビクついてしまった。  こんなところは感じないと思っていた乳首を軽く抓られるだけで、変な声が出そうになる。 「ぅあ、ああっ……ンっ!」  そして出したくないのに、さっきから変な声が出てしまう。しかも浴室なので妙に響いてしまうせいで、恥ずかしくて堪らない。 「聖哉、イってもいいぞ。かなり我慢してるだろ?」 「やっ……だ、だってこのままだ、と口の中……にぃっ!」  先端が感じるように、わざと息をかけながら喋られるせいで、我慢の限界が見えてしまった。 「俺の口の中でイって。感じてほしいんだ」  そう言うなり、いきなりストロークをあげて動きはじめる。 「ああぁっ、そんな、にっ、も、あ……イくっ!」  石崎さんの頭を掴んで腰を前後させながら、思いきり達してしまった。 (すご……こんなに感じさせられたの、はじめてかも――)  根こそぎイったせいか体が痺れて、すぐに動けそうにない。そんな僕を見上げた石崎さんは、なんでもないように口の中のモノを飲み込んだ。 「ちょっ!」 「聖哉が俺のテクで感じた証を、飲まなくてどうする」 「だってそんなの、美味しくないだろうし……」  モジモジしながら、両手で前を隠す。今さら感が拭えないけど、見つめられるよりはマシだろう。 「好きな男が出したモノは美味いって」  石崎さんは立ち上がると、なぜか僕の体を回転させて、鏡に向かわせた。鏡に映る石崎さんと目が合う。 「今度は俺をイカせて?」 「えっ!?」 「両足をぎゅっと閉じてくれたらいい。素股でイくからさ」  石崎さんの両手が僕の太ももに触れると、セリフ通りに閉じさせられた。そして硬いモノが股の間に突っ込まれる。 (――うわぁぁぁぁぁぁぁ、すごいことになってしまった!)

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