19 / 40
第19話
「スッキリさっぱり!!どっぽちんありがとー」
夕方オレは出勤で、ジャケットだけは脱いでベッドで横たわる独歩を見下ろした。
「……日々仕事で疲れている身体に、よくも遠慮なく女性扱いしてくれなた、一二三……」
「てへっ。どっぽちん、めんごりーん」
オレは未だ裸で寝ていた独歩の枕元に、替えの衣服とペットボトルの水を置いた。
「ねー、どっぽー。……また思い出したら今日みたいことしちゃうかも?したら、どっぽはどうする」
また独歩とエッチがしたい。
ただの口実だ。
本当は好きだから、愛してるから、独歩とエッチがしたい。
そう言えないオレは弱い。
「……受け止める」
期待した答えが彼から返ってきた。
その答えを聞いてオレは苦笑いしか出来なかった。
「仕事だろ。行けよ一二三」
「ハイハーイ。どっぽちーん、オレっちは今日も生活のために頑張って来るよー」
俺は部屋を出たところで、ジャケットを着た。
ともだちにシェアしよう!