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第27話
次の日俺が起きた時間は13時を回った頃だった。
裸で一二三のベッドに連れ込まれたはずだったのに、俺はパジャマを着て後始末もされていた。
腰はギシギシと軋む。
俺はベッドの隙間に何か名刺みたいなものが挟まっていたものを引っこ抜いた。
そこには一二三の名前とホストクラブの店名が書かれてあった。
そうか。
お前は女性恐怖症を治そうとしていたのか。
だから俺を抱いてみたのか?
いや、……違う。
一二三の『あの表情』は真剣なものだ。
「……」
俺はパジャマのボタンを開けてみた。
無数のキスマーク。
俺は一二三のものだという証だと思えたら、嬉しくて。
でも逆に怒りも感じていた。
「どっぽちん、そろそろ起きないと。ご飯食べて……」
一二三は鏡でキスマークを確認していた俺を見て凍りついていた。
……そうだよな。
だから俺は言った。
「俺はどうやってこの部屋に帰ってきたんだ?」
「……え?どっぽ」
「何だろう、この無数の赤い鬱血。……病気だろうか?」
俺は記憶がないフリをした。
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