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第26話
初めて一二三とのセックスは荒々しかった。
絶対に一二三も童貞、俺も童貞……俺は今も童貞だけど。
ワイシャツのボタンも外す余裕がなかったみたいな一二三は、俺のワイシャツを力任せに引きちぎった。
「っ、ひふみ」
「アパートまで運んだし、愚痴も聞いた。独歩の『処女』が欲しい!!……オレに抱かれて?」
一二三は噛みつくようなキスをしてきた。
そのとき俺だけじゃなく、一二三からも酒が入っていることに気付いた。
乳首を捏ねられて、電流のようなものを感じた俺は快感に喘いだ。
「あっ……、ちょっと」
「独歩の乳首可愛い」
そのまま胸に首に脇腹に強く噛まれて歯形が付いた。
でもそれすらも今の俺には快感になっていた。
「ひぁっ、ひふみ」
「独歩、乳首感じるんだ?……腰細すぎるけど、抱き心地いいし滑らか」
一二三の手がイヤラしく俺の腰回りに這い、臍をくすぐって。
思わず腰が浮いてしまった。
その隙に一二三の手は俺のベルトを緩めて一気に下着ごと下を脱がした。
「……あ、あぁっ」
「感じてる割に勃起ってないね。独歩、飲み過ぎ。……まぁいいか、最初からアナル使わせてもらう予定だったし?」
今ではきもちがいいと知ってるから抵抗はないが、アナルを使うと聞いて、俺は最初驚いた。
「無理だっひふみぃ……、やだっ」
「何でもしていいんだよね?オレ独歩の喘ぎに反応しちゃったし、高ぶり受け止めてよっ!!」
正常位で無理やり一気に黄木な異物……一二三のペニスを挿入れられて、俺は息を止めた。
「っ……!!」
「独歩の『処女』奪えたのは良いけど、キツすぎ!!」
当たり前だ、そこは挿入れるところじゃなくて排泄する器官だ。
……でも前立腺を刺激かくれば少しはマシになるかもしれない、そう思った俺は腰を徐々に動かし始めた一二三とは別に腰を浮かせて、前立腺を探した。
腰を動かす一二三も辛そうなのに、よく動けるもんだと半ば俺への執着にネガティブ思考になったが、その瞬間妙な快感を感じることろを一二三のペニスが擦って、
「ひぁんっ!!」
俺は変な喘ぎ声を漏らした。
刷ると一二三は笑顔になり、でも目は笑ってない『あの表情』を浮かべた。
「今めっちゃキモチ良かった!!……独歩、ここ?」
「あぁっ、らめら」
「……呂律回ってないよ?可愛いね」
こいつ上手い……?
一体どこでこんなこと覚えてきた、などと思いながらも俺は一二三の腰使いに溺れていた。
自分の身体が自身のものじゃないような感覚を感じた。
膨らむ快感に気持ちに押し潰されそうになる。
ここまできたらどうしようもない。
男の昂りは早々抑えきれないことを俺も知ってる。
「あぁっ、あぅ……ン。ひ、ひふみぃ」
「独歩、可愛い。オレを……、いっぱい感じて?」
一二三も気持ちが良いのか、更に腰を動かした。
ギリギリまで抜かれて、一気に奥に射されると堪らなかった。
男同士のセックスがこんなに気持ちが良いなんて知らなかったぞ……。
「ひっああぁぁあっっンン!!」
俺は前立腺(尻の穴)だけでイった。
勿論精液なんて出てない。
要するにドライオーガズム、メスイキした。
初めてのセックスで、俺は掘られる側でこんな体験をした。
日頃の疲れた余韻で俺はへたれ込んでしまいたかったが、一二三がイってなくて容赦なくまだまだ腰を動かしている。
「ひっひふみ、らめらっ。らめ!!」
「初体験でドライなんて、……独歩の身体はエロいんだねっ?」
あっあっ、キスするな。
いや、……してくれ。
身体にキスマークなんてつけるな。
いや、俺はお前のものになりたい……つけてくれ。
変な感情の中、快感に溺れている俺は一二三の表情ばかり見ていた。
セックスの最中の一二三は『あの表情』だった。
俺は初セックスでドライオーガズムを三回も経験してそのまま気絶した。
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