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第1話

「ケン、今から帰るところ?」  自宅の玄関を出たところで、隣の家の幼馴染みの姿に気付いて声を掛けた。  上目づかいに見上げる。  昔は俺よりもチビだったくせに、いつの間にか抜かされ、中二の今は大人並みの身長だ。   「あれ? リュウ早いね。部活は?」 「顧問がいなくて休み。今から先輩の家に行くところ」 「先輩って、あの金髪の人?」 「うん。ほら、お前が欲しがってた例のゲーム買ったんだって。月曜まで親がいないらしくて、徹夜でやろうって誘われてさっ」 「他に誰が来るの?」 「わかんないけど、4、5人くるんじゃない?」  ケンはなぜか、苦り切った表情を浮かべた。 「リュウさ、もうちょっと自覚した方がいいと思うよ。自分がその辺の女の子よりよっぽど可愛いってことをさ……」

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