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第1話
目の前に、無数の星が散らばる。ああ、すごい。天国と地獄が交互にやってきて、僕の身体を食らい尽くそうとしている。聞こえてくるけたたましい笑い声は、誰のものか。
この、喉の、千切れるような痛み。
「おいおい、これ以上ヤクをやらせんなよ?」
誰かが耳元で囁く。誰か――ああ、智泰。彼の甘い声だ。
薄ら暈けた視界で、智泰を探そうとするが、男の下腹部が目の前にあり、邪魔される。
「はーい、秋人くん。お口をもっと大きく開こうね」
そいつが顎を掴んでくる。言われたとおりにすれば、口から唾液が滴った。
生臭い塊を、口の中に突っ込まれる。
「ラリってるからって、歯を立てるなよ? 立てたら秋人くんを去勢しちゃうからね」
何かが鳴っている。じじじじっと、虫の羽音のような何かが。
ここはどこだったか。そうだ、こいつらに連れてこられた、プレハブ小屋だ。床は汚く、黒いシミがこびり付いている。さほど広くはなかったはずだが、朦朧とした頭では、はっきりと思い出せない。
「ほら、ちんぽ。うまいだろ? もっと喉の奥まで咥えろよ」
身体が熱い。全身が敏感になっている。
舌の上を滑るペニスは、確かに美味しい。ご馳走だ。ああ、ああ。何っていい匂い。チーズのように、発酵しているような匂いだ。
軟口蓋に、亀頭をごりごりと押しつけられる。息苦しさで、眉が寄った。強制的に唾液を湧かせられる。
じゅるるとペニスをしゃぶり上げると、嘲るような笑い声が耳に届いた。
僕は、彼らの奴隷だ。車で連れてこられたここで、全裸にさせられ、腕に薬物を注射され、言われるがまま四つん這いとなり、こうして複数人から犯されているのだから、そうとしか言えない。
身体は汗にまみれている。
荒い息が鼻から抜け、尻を叩かれれば腰が揺れた。
「おお、ケツ穴にローション仕込んであるぜ。これやったの有栖川だろ?」
アヌスに指らしきものが、ずぶりと挿ってきた。この太さからして、一気に三本の指を突き立てられたのだろう。
あぐぅ、と唸ったつもりの声は、音にならず、鼻から飛び出す。目の前の男に、後頭部を掴まれた。彼は容赦なく、僕の顔面に腰を打ちつけてくる。
パン、パン、と、無数の星が再び生まれ、散らばり落ちた。
生理的な涙なのか、悔しさからくるものか、それとも快楽からくるものだろうか。こぼれ落ちる涙を拭ってくれる人はいない。
「まぁな。おまえら、わざわざ解すの面倒がるだろ」
「やっさしいことで」
「ばーか。違げぇよ。おまえらいつも、スキン使わんし。切れたケツにちんぽ突っ込み続けてみろ。そのうち性病にかかるぞ」
口の中のペニスが膨らみを増した。喉の奥へ乱暴にそれを突き立てられ、亀頭で裏顎をごりごりとこすられて、頭の中で快楽がはじける。
気持ちいい。苦しい。息ができない。苦しい。気持ちいい。ああ、ああ、熱い。口内にあるペニスから、強烈な熱を感じる。
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