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 佑月は須藤の身体を寝かせようと胸を軽く押す。須藤は黙って佑月に従い身体を横にした。須藤の腰に跨り、佑月はナース服を脱ぎ捨てる。その一連の流れを須藤は黙って目を逸らさず見ている。 「とりあえず、今夜は俺に挿れるのは一度だけ。それ破ったら仁とは別れるからな」 「……分かった。お前と離れるのは耐え難いからな」  やけに素直なその返事に、佑月はこの時はあまり深く考えず満足気に微笑み、須藤へと唇を重ねた。  久しぶりに主導権を握り、有頂天だったためだ。この後細かく制限を付けておけば良かったと激しく後悔することになるとも知らずに……。 「あぁ……やめ……抜け……抜けよ……くるし……」  どれくらいの時間が経ったのか、何度お互いに射精したのか、もうワケが分からない状態に佑月は陥っていた。須藤は確かに佑月の言葉通りに挿入は一度だけしかしていない。ただ一度も抜かずに何度も何度も穿たれ、中に出されてはめちゃくちゃにされていた。後始末が大変なことは須藤も分かっているはずだが、やはり根底にある嫉妬と怒りがそうさせているのだろう。佑月はもう壊れかけ寸前だった。 「もう……死ぬ……やめ……やめ……て……」 「佑月……今後、訳の分からん女装はするなよ。すれば分かってるな?」  立場もすっかり逆転してしまい、佑月は許しを乞うように必死に頷いた。いや、初めから立場など須藤が上に決まっていたのだ。何度もその屈辱を味わってきたというのに。いつまでも学ばないのはお約束か。佑月はそんな自分が可笑しくて、意識を失う寸前笑った──。 ☠🎃HappyHalloween……?🍭🍬(笑) fin  

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