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《番外編》泣かされたい

「お前がキスできるところは、あとどーこだ?」 額、した。 頬っぺた、した。 うなじ、首筋、済。 胸、しました。(乳首も両方……うっ、恥ずかしい) 背中、腕、手、脚……内腿も。口づけ完了。 残るは、 「お尻」 「お尻は背中に含まれる」 それ、ちょっと強引じゃないですか?兄上。 「残るは?」 唇にキスできない俺がキスする場所といったら、お尻の裏側。前の、ソノ……おっきな…… 「お前の好きなトコはどこだ?」 「きょ、きょ」 「ん?」 「きょきょきょ」 言えない。俺がそんなトコロ……好きなんて。 「言えるようにしてやるよ」 「アヒャぁ」 体をひっくり返しされて、兄上の腹の上に乗せられてしまう。 ドキンッ 兄上のアレ! 目の前から視界に飛び込んだ。 立派な雄がビュクビュク脈打っている。 ……という事は。 ドキ、ドキンッ 俺のお尻★ フウっと息を吹き掛けられて、アヒンっ 上下逆さまだー!! これじゃあッ 「蕾、丸見えだな」 跨がされて、フッと熱を孕んだ吐息が双丘を這った。たったそれだけで、腰がくねってしまう。 「出てきたぞ」 「見ないでぇ」 兄上が変なトコロに変に息を吐くから緩んでしまったんだ。 トロリと垂れた白濁の液。 「お漏らしか」 きゅんっと絞めた後孔でクニクニ、指が撫でて、はアぅ……また緩んでしまった。 注がれた白い種が、小さな孔から溢れてくる。 「雄穴から垂れてるぞ。ミルクはちゃんと飲まないとダメだろう」 「ごめんなさぁい、兄上」 ちゅぷん 「ウヒィー!」 指が孔を責め立てて、自分でも信じられない嬌声がついて出た。 腰が揺れる。 肉ひだが蠢いて、兄上の指を奥に(いざな)う。もっと、もっとぉー 「満足か?」 クスリと笑った吐息が吹き掛かった。 「お前はコレで満足?」 中で指を折り曲げてコリコリ、イイトコロをさすられるけれど。 「いやァん」 もっと、もっと! 「太いの」 さっきまで奥の奥まで虐めてくれた、兄上の太いヤツ 「きょこん!!」 俺の大好きな兄上の 「デカマラ欲しいー!!」 「……淫乱」 指が引き抜かれる。 「それとも変態か?」 「両方。俺、兄上のでかちん好きの淫乱の変態だから!」 ちゅぷ また指が差し込まれた。 「悪い子だな」 「悪い子だから教育してください。兄上ので」 「俺の?」 「兄上の~」 ぺちん 体の下の腰がうねって、俺の頬を目の前にそびえ立つ肉棒が叩く。 ぺちん、ぺちん 「あぅ、気持ちイイ」 「後ろの口からミルク垂らして」 グリン 指が奥まった秘所を不意に突く。 突然腰からせり上がった快感の波に、背筋が粟立った。 アハぅハァー、アゥ、アゥっ 俺の後ろの貪欲な孔が雌になる。 雄なのに、雄を求めてヒクヒクする。 自分から兄上の雄の熱脈に、顔を擦り寄せてしまっていた。 兄上の匂いがする。 凛々しい雄の匂いだ。 「……俺好みのいい子に教育してやるよ」 頬を撫でてくれる淫棒が好き。 ドクドク、ビュクビュク膨らんで、俺を苛む。快楽の水底に引きずり込む。 陰毛まで濡れている。 浮き出る血管も。 カリの張った亀頭も。 裏筋も。 種をつくる玉袋も。 全部、兄上の雄が大好き。 兄上が大好き 兄上の事を大好きにしてくれて、ありがとう。 俺を愛してくれて、ありがとう。 あなたを慈しみたい。 あなたを愛したい。 あなたを、もっともっと…… あなたの愛情を受け止めて、それ以上の愛を返したい。 どうしたら、俺の気持ちはあなたに届く? あなたに繋がるの? 想いをそのまま、あなたの体に注げないのがもどかしい。 苦しくて、切なくて。 でも、幸せなのはどうしてだろう? あなたが、そばにいてくれるから。 そばにいてくれるだけでいい。 雄の象徴に舌を這わして、チュッ 先端を口の中に含んだ。 俺の兄上………… ………「朝まで泣かせてやるよ」 あなたの声は優しくて。 〈fin〉

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