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乗馬

今日のお客様は、とても偉い方だから粗相のないように。 楼主直々に言い渡されたマツバは、客の趣味であるという乗馬につき合わされていた。 手入れの行き届いた毛並みの美しい馬に跨がったマツバの後に客の男も跨がる。 しかし当然ながら、ここは優雅に乗馬を嗜む場所などではない。 マツバが跨がる部分の鞍には、男性器を擬した、いわゆる張り形が埋め込まれており、マツバはその上に腰を下ろすように促されていた。 張り形の表面は突起でボコボコしていて、それを咥えたまま馬に揺られればどうなるかは一目瞭然だった。 「だ…旦那様っ……あのっ」 口答えはご法度だとわかっていても、迫り来る凄絶な快楽を前にして震えが止まらない。 「どうした、きちんと座りなさい」 男の手が着物の上から腰を掴むと、張り形の上に導いた。 「あぁ、着物があるとよく見えないな。自分で捲ってごらん」 更に羞恥を煽るような事を言われ、マツバは唇を噛みしめた。 大事な客だから粗相のないように。 楼主から言いつけられた事を思い出す。 「はい、旦那様」 マツバは従順に返事をすると、自ら着物を捲ってみせた。 下着は身に付けておらず、スラリと伸びた脚と慎ましい性器が露になる。 マツバの背後で男が喉を鳴らす音が聞こえた。 「腰を支えてあげるから自分で咥えてみせなさい」 「はい………」 恐る恐る腰を落としていくと、濡れた後孔に張り形の先が触れた。 散々覚え込まされた貪欲な孔は、そこに宛がわれた張り形を飲み込もうと口をパクパクと開閉させる。 「すごいな、男娼ってのはこんなに淫乱な子ばかりなのか?」 男は感心したように呟くと、マツバの腰を支えていた手を突然離した。 支えをなくしたマツバの身体を張り形が一気に貫く。 「………っ……ああぁっっ」 無数の突起が媚肉を擦りあげ、腹を深く抉ってくる。 よく躾られた後孔が痛みを感じる事はないが、感度の良すぎるそこにいびつな張り形の刺激は強烈だった。 凄絶な快楽に媚肉がのたうち、触れてもいない屹立から白濁が飛び散る。 「おいおい、馬が汚れるじゃないか」 「………も、……申し訳っ…ございませ……んんっ」 咎めるような言葉にも感じてしまい鞍の上で身体がガクガクと震える。 媚肉が張り形を食い締めた。 「落馬したら怪我どころじゃすまないからね。手綱をしっかり握っていなさい」 「は……はい………」 背後から囁かれ、マツバは必死で手綱を握った。 「乗馬の基本は姿勢だ。正しい姿勢を保っていなければ馬が怯えてしまう、わかるね?」 トン、と馬の腹帯を蹴って客が前進の指示を与えた。 利口な馬は与えられた指示に従い脚を踏み出す。 しかし、その揺れは思っていた以上に激しくマツバの身体を上下に揺さぶった。 「ううっ………あぁっっ…やあぁあっ…!!」 馬が前進するたびにガクンガクンと身体が跳ね、咥えていた張り形がズチュズチュと抜き挿しされる。 深く腹を抉られたかと思うと、入り口まで一気にズルリと抜け、再び深く沈みこむ。 激しい抽挿を繰り返す張り形の動きに身悶えて、マツバはまた愛液を噴き上げた。 「ん?またイったのか?」 達したばかりで敏感な陰茎を、背後から伸びてきた手に乱暴に揉みしだかれてまたよがり泣く。 「あぁうぅっっ………イった、ばっか……りっ……んんうっ」 「馬の振動でイくような淫乱にはお仕置きが必要だな」 着物の隙間から入ってきた指に硬く勃起した乳首をつねられた。 片方の手で激しく陰茎を扱かれて、マツバは二重三重の責め苦を味わわされる。 「ひぃいっっ……あぁっっ、申し訳、ございませ………また、………イくっ………すごいのがっ………イくうっっ!」 喉を逸らし、自分でも訳のわからない言葉を垂れ流しながら、マツバは馬の上で淫らに腰を振り立てた。 ようやく責め苦が終わり、男衆から抱えられて何とか馬を降りると客の男が抱きとめてくれた。 「君、名前は何だったかな?」 よく見ると、客の男は先程までマツバを追い詰めていた男とはとても思えないほど端正で優しげな顔をしていた。 「ま……マツバツバキです。マツバとお呼び下さい」 何だか急に気恥ずかしくなり、胸の奥がきゅうと絞られる。 「また来るよ、マツバ」 男の声に呼ばれた名前はまるで自分の名前ではないかのように甘く感じた。 end.

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