7 / 12

告白してみた

『告ってキスして迫れば、落ちるんじゃねぇ?』 「っていうわけなんで、青葉先生、好きです!キスするので俺に落ちてください!!」 ブフォー!! 放課後、数学準備室にいる青葉先生を訪ねると、快く迎えてくれたので俺は思い切って告白した。 結果、コーヒーを飲んでいた青葉先生は俺の顔に黒い液体を吹き出した。 「人の顔見て吹き出すなんてひどい!ってか汚いっすよ」 「違ぇよ!!お前のそのセリフに吹いたんだ!!」 「えっ?別におかしなセリフじゃなかったと思うけど…おかしかった?」 思い出しながら確認するが特にない。うむ、わからん。 わからないので首を傾げていると青葉先生がため息をつきながら「もういいわ…」と呟いた。 そっか、いいのか。じゃぁ続きを…っと青葉先生の唇めがけ首を軽く傾げ瞳を閉じる。 ふにっと柔かい唇が…って、あれ?何かに包まれてる? パチリと目を開けると先生の大きな手だった。 「うーうぅ!うーう!!(先生!何で!!)」 青葉先生は目を細め、眉間に皺を寄せた。 「阿呆、そう何度も簡単キスさせてたまるか」 あれ?うそ…先生に拒まれた?っというか怒らせた? ズキッと胸が痛くなる。悲しくなりじわじわと涙がにじむ。 「うーう、うーうう、うーぅ?」 「うっ!あ”ーもう!そんな目で見つめるな!それに男がそう簡単に泣くんじゃない」 青葉先生の手が外されたかと思うと、白いものが目を塞ぐ。 「ほら、もう泣くな」 白いもの、ティッシュで優しく俺の涙をふきながらも、どこか困ったような表情で笑っていた。 俺が先生を困らせてるのか…もしかしなくても、見込みなし?

ともだちにシェアしよう!