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甘いひととき
校舎に入って荷物を取りに教室に行って一緒に寮に帰ると、部屋に入った途端に抱きしめられて、胸がうるさいくらいに鳴り出した。
キスをされ、壁に押し付けられる。舌を絡め、どちらとも無い唾液を嚥下して、漸く唇が離れる頃には腰が抜け、悠介に支えられていた。
「ん……気持ちくて、立てへん……」
「いいよ、このまま運ぶ。」
「うわっ!」
横抱きにされ、ベッドまで運ばれる。
これは……そういう流れやんな……?
抵抗する気は全く無くて、それどころかちょっと乗り気。
やってなんか、今日はやけに悠介が格好良く思える。
「あーさひ」
「ぁ……や、待って、服脱ぐの、俺だけは嫌やから……」
俺の服に手をかける悠介を止める。
首を振ると、触れるだけのキスをされて手が離れた。
じっと悠介を見てると、口角を上げて誘うように笑いながら、自分の服を脱ぎ捨てた。
「これでいい?」
「う……」
格好良くてどうしよう。引き締まった体に程よくついている筋肉。
「旭陽、脱がすよ」
着ていたベストを脱がされ、今度はシャツのボタンが一つ一つ解けていく。
肌があらわになって、ちゅっと小さく音を立てて首筋を吸われると、悠介に聞こえてしまうんやないかってくらい鼓動が激しくなる。
「ここ、何もしてないのにもうツンってしてる。可愛いね」
「んっ!それ嫌ぁ……」
乳首をピンっと弾かれて声が漏れた。
いつの間にか乳首も性感帯になってしまった。悠介に触られるとどこもかしこも気持ちよくて堪らない。
「自分で触って。俺はこっち」
「えっ!嫌や、悠介がやってよ……」
「だーめ。旭陽が自分で気持ちよくなってるところが見たいの。」
ベルトも外され、スラックスをズラされる。
まだなんの主張もしてないそこを、下着の上から悠介の手に撫でられて小さく息を吐く。
「ね?えっちな旭陽見せて」
「うぅ……っ」
震える指先でそっと乳首に触れる。
敏感になってるそこを優しく撫でて、それからいつも悠介がしてくれるように抓ってみたりした。
段々と熱が上がってきて、さっきまで寒かったのに今はもう、ちょっとだけ暑い。
「上手だよ」
「ひっ!」
悠介の言葉が聞こえた直後に、ペニスを下着の上から舐められる。グレーやった色が濃くなっていくにつれて、ペニスも主張を始めた。
下着が下ろされ、暖かい手が直接それに触れると、今にも達してしまいそうになる。一度目の波が過ぎて、荒く呼吸をしていると、ペニスが熱い粘膜に覆われた。
「ぁ、あっ、ん……!」
同じ男同士やから、どこをどうされれば気持ちいいなんて、そんなのお互いにわかってる。
そうして責められているうちにまた波がやって来て、今度は我慢できずに射精した。
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