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第79話*

「ちょっ、兄上!?」  熱い呼気を直接感じ、アクセルはびくっと身震いした。尻にふわふわの金髪が触れたのと同時に、濡れた舌がぴちゃ……と窄まり周辺をつついてくる。 「っ!? だ、だめだ兄上、そんなところ舐め……ひっ!」 「でもほら、ちゃんと濡らしておかないと後で辛いのはお前だから……。痛みはなるべく少ない方がいいでしょ?」 「だ、だからって、あっ、そんな……汚い……っ!」  入口のシワを伸ばすように、縮こまった花弁を一枚一枚丁寧に舐められていく。それだけでも十分恥ずかしかったが、緩んだ隙間から舌を入れられ、あまりの羞恥に頭がくらくらした。 「う……あっ、はぁ……っ」  内側に唾液を送り込まれ、たっぷりと肉筒を濡らされる。弾力のあるものが中で蠢き、敏感な襞まで舐めとっていくのがわかった。  全身が燃えそうなほど熱くなり、滲んだ目からぽろりと涙がこぼれ落ちる。 「あ、にうえ……もう勘弁してくれ……! これ以上はムリ……!」 「ふふ、恥ずかしい? お前の身体、すごく熱くなってるよ。中も火傷しそうなくらい熱い」 「お願いだ兄上……! 痛くていいから……! ほんとにもうそれだけは……!」  冗談抜きで本当に限界だった。恥ずかしすぎて憤死しそうだ。これ以上は耐えられない。  弟の様子から何か察したのか、兄はゆっくり顔を上げた。ようやく後孔の刺激から解放され、大きく息を吐く。同時にどっ……と涙が溢れてきて、アクセルは顔を覆って啜り泣いた。 「う……うっ……うう……」 「ありゃ……アクセル、大丈夫?」 「大丈夫じゃない……っ!」  頭が真っ白になり、つい兄に怒鳴り返してしまう。 「兄上の意地悪……っ! 痛くていいって言ったのに……っ! なんでこんな……」 「ありゃ……お前、お尻舐められるの苦手なの? 突っ込まれるのは平気なのに」 「わからないけど……っ! でも、なんか……今のは嫌だった……!」 「うーん、そうか。じゃあ今度は特殊なローション用意しとくよ。だからもう泣かないで。そんなに泣かれたらお兄ちゃん困っちゃう……」  慰めるようにキスされ、アクセルは複雑な顔で兄を見上げた。苦笑している兄と目が合った。

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