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第161話*
アクセルは子供のように泣きじゃくりながら、力の入らない腕で兄を叩いた。
「兄上の馬鹿……っ! なんでそんな意地悪ばっかり……!」
「あ、ごめんごめん……。わかったよ、ちょっと意地悪しすぎた」
「うう、う……」
「ほら、いい子だから暴れないで。ごめんねアクセル」
こちらに覆い被さり、よしよしと宥めてくる兄。優しく頭を撫でられ、こめかみや頬に何度もキスされた。
そんなことをされているうちに徐々に怒りも薄れてきて、アクセルはぐすんと鼻をすすった。
――本当にもう……。
涙に濡れた目で兄を見上げる。
どんなにいじめられても、こうして謝られるとつい許してしまう。そしてますます好きになる。やはり自分はどこまでも兄に弱い。同い年になっても、ランキングが近づいても、きっと一生敵わないんだろうなと思う。
兄が耳朶を甘噛みしつつ、囁いてくる。
「曖昧だけど、一応おねだりはしたからね。そろそろご褒美あげようか」
「……ん……」
改めて脚を抱え上げられ、引き締まった尻をぐいっと割り開かれる。奥に潜んでいる窄まりに熱いものが触れた瞬間、ぞくりと全身がわなないた。
――まずい、イきそう……!
今強い刺激を与えられたら確実に達してしまう。早く挿れて欲しいのはやまやまだけど、だからと言って挿入された瞬間イってしまうのはさすがに恥ずかしい。
「あ、兄上、ちょっとあの……」
「いい声で鳴いてね……アクセル」
そんな状況を知ってか知らずか、兄がじりじり体重をかけてきた。
とろとろに溶けていた入口は待ってましたと言わんばかりに口を開け、一番太い先端を美味しそうに飲み込んでしまった。
「ひ……ッ! あ、だめ兄上、待っ……ああぁッ!」
一気に最奥まで貫かれ、アクセルはがくんと顎を跳ね上げた。先端が腹の底を突き上げたのと同時に、甘苦しい痺れがぶわぁっと全身に広がり、一瞬気が遠くなって身体の震えが止まらなくなる。
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