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第182話*(リバ注意)

「兄上……」  比喩でも何でもなく、くらりと目眩がした。  頬は桜色に紅潮し、細い金髪が乱れて額に貼り付き、瞳は涙で艶っぽく光っている。少し困ったように眉尻を下げ、柔らかそうな唇を半開きにし、湿った吐息を宙に漏らしていた。  こんな兄、見たことがない。凄まじい色気を滲ませ、こちらに痴態を晒してくる。  見ているだけで熱い血が沸き起こり、頭が沸騰しそうなくらい滾ってきた。 「あ、の……」  息が詰まりそうなほどの色気に当てられ、アクセルは後ろの指を引き抜いた。そして身体を起こし、唇を震わせながら兄に聞いた。 「入って、いいか……?」 「えっ……?」 「すまない……もう、限界で……」  張り詰めた中心が激しく疼く。  挿れるには早すぎるし、後ろの解しも十分ではない。それはわかっている。  わかっていても、これ以上我慢できそうになかった。欲望が膨らみすぎて、本能丸出しの獣が抑えられない。  乱暴したくないけど。傷つけたくないけど。でも……。 「アクセル」  すると兄は、すっ……と両手を伸ばし、優しく顔を包み込んできた。そして軽く唇に口付け、甘く囁いてきた。 「早くおいで……待ちくたびれたよ」 「っ……!」  それで全ての理性が吹き飛んだ。  アクセルは自分自身に手を添え、ぐぐっと先端をめり込ませると、勢いのままに体重をかけていった。 「う、っ……ん……っ!」  兄がやや苦しげな呻き声を上げる。それでもアクセルは止められなかった。  ぐちゅ、という音を立てて根本まで己を埋め込み、肉の感触をじっくり味わう。 「ああ、兄上……すごい……」  熱くて柔らかいのに、かなりきつく締め付けられている。ねっとりした襞が触手のようにまとわりつき、アクセルの欲望を強く引き絞ってきた。それだけで軽く達しそうになった。 「は……う……っ! ん、ん……っ」  堪えきれず、引き締まった腰を掴んで思いっきり奥を突き上げる。普段やられているみたいにギリギリまで己を引き抜き、入り口を緩く刺激した後、一気に最奥を貫く。その度に兄の喘ぎ声が鼓膜を震わせ、より一層興奮が高まっていった。

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