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第264話*
「っ……ん、んっ……!」
「うん……お前の口もなかなかいいね。もうちょっとテクニックが上がってくれたら、もっと気持ちいいだろうな」
「うっ、ぐ……! うう、う……んっ」
より奥に欲望をねじ込まれ、反射的に噎せそうになる。
生理的な涙を滲ませながらも、アクセルは懸命に舌を動かした。拙くて申し訳ないが、何とか気持ちよくなって欲しい。自分は苦しくてもいいから、兄には快感を味わって欲しかった。そうでなければ、フェラをする意味がない。
「ん、う……、……んんッ!?」
幹を舌に絡めた途端、自分の欲望をぎゅっと握られ、驚いて腰が跳ねた。危うく歯を立てそうになってすんでのところで堪えたが、はずみでつるんと男根が口から出ていってしまう。
「はっ、あ……兄上、何して……」
「うん、ちょっと悪戯。お前がどこまで刺激に耐えられるか、試してみたくなって」
「えっ……!? そんな、何を言ってん……」
「ああ、どうせいじるならこっちの方がやりやすいかな」
と、兄が体勢を変えて、アクセルの太ももの方に頭を向ける。片手で陰茎を握りながら、もう片方の手で陰毛を弄ったり、両側の睾丸をつついたりしてきた。
「シックスナインってやつ。数字の『6』と『9』を横に並べるとこの体位に見えるから、そう言うらしいよ」
「そ、そんなこと言われても、あっ……兄上、あまり触っちゃ……」
「感じちゃって舐められない? でもそれはちょっと不公平だなぁ。同じ事やってるのに、お前だけフェラを放棄しちゃうのはよくない」
「っ……」
「というわけで、お前もできるだけ頑張って。どっちが先に音を上げるか、勝負しよ」
「そん、……うぐっ!」
一方的に勝負をふっかけられたまま、再びアクセルの口に欲望がねじ込まれる。同時に自分のものも口に含まれ、無意識にびくんと身体が震えた。
――卑怯だろ、こんな勝負……!
フェラの勝負で自分が兄に敵うはずがない。ちょっと咥えられただけで腰が砕けそうになるのだ。そんな状態でまともに舐められるはずがなかった。
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