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第265話*

「う、う……ん、く……」  戸惑っている間にも、兄は口と手を巧みに使ってこちらを攻めてくる。凄まじい快感が下肢からどんどん這い上がって来て、自然と太ももが震えた。  全身の力が抜けて舌を動かすのも億劫になってくるが、何もせずに白旗を上げるわけにはいかない。  アクセルは何とか気力を振り絞り、兄の腿に手を置いて欲望に舌を這わせた。  外見は涼しげだが、男のシンボルは意外と立派な兄である。半分ほど咥えたらそれだけで口がいっぱいになり、呼吸するのも一苦労になってしまった。ましてや今は自分自身も刺激されている状況。徐々に酸欠状態に陥り、頭がボーッとしてきた。  どこを刺激すればより相手が感じるかとか、どうやって舌を動かせばより強い刺激を与えられるかとか、そんな細かいことを考えている余裕はなかった。 「う、う……、……ふぐッ!?」  ぼんやりしていたら、釘を刺すかのように後ろに指を突っ込まれ、アクセルはくぐもった悲鳴を上げた。 「っ……あっ、兄上ぇ……!」  とうとう耐えられなくなり、口から兄を吐き出す。ただでさえ前を弄られて感じているのに、後ろまで刺激されてはたまらない。テクニシャンの兄に初心者の自分が勝てるはずないのだ。  勝負を挑まれて五分も経たないうちに降参するのはやや恥ずかしいけど、今回ばかりは仕方がない。 「兄上だめ、もう無理ぃ……!」 「ありゃ、もう降参かい? ホントにお前は敏感だねぇ」 「兄上の意地悪……! こんな、勝負にならないってわかってるくせに……!」 「はは、そうだね。でも一生懸命付き合おうとしてくれるお前も、可愛かったよ」 「う……あっ! ああ、あ、いやぁ……!」  アクセルが口淫をやめても、兄は動きを止めようとしない。そのままの体勢で前と後ろを同時に攻めてくる。巧みな舌使いで欲望を舐めしゃぶり、時折片手で睾丸も刺激しつつ、後ろの孔にまで指を突っ込んでくる。

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