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第776話*
「んんッ……! あっ、あっ……ああん、兄上ぇ……」
「ああ、すごい……もうこんなに溢れてきちゃった。いっぱい反応してくれて嬉しいよ」
「っ……! だ、だめ……もう出ちゃう……!」
細かく首を振って限界を訴えたが、フレインの手は止まらない。
せめてもの抵抗のつもりでフレインの手を引っ掻いたが、快感に痺れた指先では力が入らず、カリカリと肌を掻くだけになってしまう。
「んっ、んッ……うぅ……」
「おや、もしや我慢してる? 快感を堪えているお前も色っぽいけど、お兄ちゃんはお前が極める時の顔を見たいなぁ」
「だ、めです……ベッド汚れちゃう……!」
「そんなの気にしなくていいんだよ。洗濯すれば済むことでしょ」
「っ……あ、ひっ!」
「ほら……好きなだけ出しなさい。その方が私も嬉しい」
耳元でそそのかされ、感じやすい部分をぎゅうっと強く握られてしまっては、もう抗う術はなかった。
「あっ……ああぁぁっ!」
びくん、と一際大きく身体が跳ね、視界が白く灼ける。圧倒的な快感に思考が霧散し、全身が甘い痺れで満たされていった。
下腹部に熱いものが飛び散ったが、それすらも快感の一種となり、熱を放出した後もぴくぴく細かな痙攣が続いてしまう。
周りを汚すのに抵抗があったはずが、いざ極めてしまうとそういった理性は全部吹っ飛び、ただ意識を保つのが精一杯になってしまった。
「うっ……ん……」
「ふふ、すごい派手にイったね。まだ出てるよ」
「あ……兄上、もう触らないで……あんっ」
出しきれなかった熱を搾り取るように、フレインが根本から扱き上げてくる。
そうされる度に鈴口から白濁が飛び散り、彼の手をべとべとに汚した。綺麗な手を自分の性液で汚してしまって、本当に申し訳なく思う。
でも……。
――この感覚、なんか癖になる……かも。
敬愛する兄を汚しているという背徳感とでも言うのだろうか。それが何とも言えない快感になってぞくぞく背筋を駆け上ってくる。
もっとフレインに触られたいし、フレインの手でイかせてもらいたい。
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