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第966話*

「ひ……あああっ! はあぁっ!」  甲高い嬌声が風呂場に響き渡る。一番欲しかったところに先端が当たり、そのままぐりぐり抉られて強烈なめまいを覚えた。  抱っこされた状態で貫かれているので、自力では逃げることができず、それどころか動けば動くほど切っ先が変なところに当たって肌が痺れてしまう。 「ああ、あ……奥に当たっ……ひぃン!」 「ふふ、お前すごく感じてるね。中がぴくぴく痙攣して私も気持ちいいよ」 「こ、んな……俺、またイっちゃ……!」  先程出したばかりなのに、アクセルの股間は性懲りもなく反応してしまっている。  兄がまだ達していないのに自分だけ何度も極めてしまうの、どうにかしたいのに我慢しきれない自分が恨めしい。  でも、兄がイってくれない限りいつまで経っても終わらないし……。 「ああ、兄上……早くして……!」 「おや、おねだりかい? 随分せっかちだね。もっとゆっくり楽しんでもいいと思うけど」 「で、も……俺、ほんとにもう……」 「やれやれ、相変わらずお前は体力ないねぇ。鍛錬して体力も向上してるはずなのに、おかしいなぁ」  体力がないわけではなく、兄のテクニックが凄すぎて途中でついていけなくなるだけだと思う。 「じゃあお前、この状態で下半身に力を入れてごらん。体幹強化になるからさ」 「そ、な……こんな、状況で……」 「大丈夫、お前ならできるよ。いつもは自然にやってるけど、意図的にきゅーっとお尻を締めればいいだけさ」 「っ……」 「ほら、やってみて。それで私を絞り上げて、イかせてごらん」  至近距離からそう言われ、ぞくっと背筋に変な寒気が走った。  ――締めてイかせろなんて、そんな……。  まったくもってできる気がしなかったが、だからといって「できません」と言える雰囲気ではない。そんなこと言ったら、また手酷くお仕置きされそうだ。  仕方なくアクセルは、下半身に力を入れて腹を引っ込めた。尻にも意識を向け、できる限り後孔を窄めてみる。

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