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第965話*

「あっ、あっ……あああ、あ……」 「ふふ……お前の中、ホントに気持ちいい……。吸い付きもすごいし、きゅうっと締まるから先っぽがイイ感じに扱かれるんだよね」 「そ、な……あ、んぅ……っ」 「それに、やっぱり正面からだとお前の顔がよく見えていいな。ツンとした真面目な顔が、どんどん色っぽくなってるよ。本当に可愛いね」 「んっ……ああ、もう……そ、いうこと、言わなくていい……ってぇ……!」  ぐちゅ、とまた兄が奥を突いてくる。  何度も嬲られている後孔は兄の剛直に合わせて柔らかく伸び、腰を引かれる度に粘膜がいやらしく纏わりついていた。  痛みもないままいいところを擦られて、ぞわわ……っと全身に鳥肌が広がっていく。 「あう……っ! ん、くぅ……!」  奥をとんとん突かれた後、腰を引かれ、すぐさまずぶずぶと奥まで貫かれる。  でも、やっぱり一番欲しいところには当たっていない気がして、アクセルはもどかしげに腰を揺らした。  ――やっぱり、浅い……。  この体位だと、寝転がった時ほど深くは入らない。もちろんこれでも十分気持ちいいが、先程から欲しいところに刺激が来なくて完全に酩酊できないところが辛かった。 「アクセル、なんか辛そうだね? どうかした?」 「な、なんか……奥に、当たってない……んっ」 「うん、まあこの体位だからねぇ。お兄ちゃんが体重かけるよりも浅くなるのは当然だよね」 「うっ……わ、わかってて、何で……っ!」 「ふふ、ごめんごめん。じゃあ今日はお前が体重かけてみる?」 「え……っ?」  ぽかんと兄を見たら、兄は繋がった体制のまま立ち上がる準備をしてきた。  こちらを抱き上げるように密着し、尻の辺りをしっかり掴んでくる。 「ちゃんと掴まっててね。あと、立ち上がる時に軽く床を蹴ってくれる?」 「な……あっ!」  ふわりと身体が浮いたので、アクセルは慌てて兄にしがみついた。壁に押しつけられるようにずずず……と抱え上げられ、自分の体重分だけ欲望が深く食い込んでくる。

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