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第1152話*
「だめ、もうだめ……もっとゆっくり、してぇ……!」
「もう我慢できない? 相変わらず敏感だね」
「だってこんな……強すぎて……あぁん!」
「でもお前、ゆっくりやったら物足りなくなっちゃうじゃない。もどかしくなって泣いちゃったりして」
「っ……」
「だからこれくらいでちょうどいいんだよ。頭が吹っ飛ぶくらいの快感の方が、お前には合ってると思う」
「そ、な……あっ!」
一度剛直を引き抜かれ、身体をひっくり返されてうつ伏せに押さえ込まれる。
力の入らない手でシーツを掻き毟っていると、兄に尻だけ高く抱え上げられ、後ろから一気に最奥を貫かれてしまった。
「ひッ……あ!」
ぶわあっと全身に鳥肌が広がり、肌が痺れてがくんと上半身がベッドに沈む。
がくがく痙攣しながらも必死に歯を食いしばって耐えていると、両腕を取られて手綱のように後ろで握られてしまった。
「あっ、あっ、はひ……はあぁん!」
そのまま何度も腰を叩きつけられ、奥まったところをゴリゴリ抉られる。
バックから突かれると正面とはまた違った角度で当たり、感じすぎるあまりだんだん意識が朦朧としてきた。
――だめだ、またイっちゃ……!
もう何が何だかわからない。思考が溶け、苦痛と快感の狭間に突き落とされ、与えられる刺激に溺れることしかできない。
明日の鍛錬に響かないようにするとは言われたものの、こんな調子じゃ明日起きられないのではないだろうか。鍛錬をサボるのはご法度なんだけどな……。
「んんぅッ……!」
再び腹の中に欲望を注ぎ込まれ、反射的に背中が反り返った。
兄の遺伝子を体内で受け取り、全身の細胞が歓喜に湧いて自分自身もびくんびくんと腰を跳ねさせる。
二回分の精なので下腹部の張りがより強くなったが、何だか妙な安心感があった。一度始めると複数回中出しされるのが当たり前なせいか、この満腹感が変わらない愛情のように思えてくる。
まあその分、苦痛や圧迫感も一緒に受け入れなければならないのだが。
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