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第1537話*

 ――ああ……余計なこと言うんじゃなかった……。  浮気の前科があるのだから疑われるのは当然。これ自体は正論だろうし、自分の主張が間違っているとは思わない。  だからといって、孤独な夜を耐えていた兄に言っていいわけではないのだ。  主張自体は間違っていないけど、言うタイミングを間違えると相手を傷つけ怒らせることに繋がってしまう。寂しい夜と戦っていた兄の努力を、踏み躙ることになってしまう。  現に兄は浮気を疑われたことで激怒し、手酷いお仕置きを加えようとしている。  ああもう、ホントに余計なことを言わなければよかった。黙っていれば、もっと優しいご褒美がもらえたかもしれないのに……。 「……っ!」  床に仰向けに倒され、逃げられないところに剥き出しの陰部をむんずと掴まれる。  何をするのかとびくびくしていたら、兄は陰茎の根本をベルトか何かでキツく拘束してしまった。 「んっ!? うっ……う」  激しい疼痛を下肢に覚え、ぶるぶる身体を震わせる。  ――うう……これ嫌だ……。  これでは出したくても出せないし、自力で解くこともできない。縛られた部分がジンジン疼いており、赤黒く充血して生々しく膨らんでいた。  このまま頭がおかしくなるまで我慢させられてしまうのだろうか。  出すことも許されず、何度もメスイキさせられて、失神しそうになるまで犯される。その苦しみときたら尋常ではない。耐えられる気がしない。 「う、んっ……!」  濡れた目で兄を見上げると、兄はこちらの膝を割り、いつもの要領で窄まりに切っ先をあてがってきた。  シャワーで濡れていたので変に引っ掛かることもなく、一気に根本まで挿入されてしまう。 「んぐ……ッ! んんぅッ!」  当たり前のようにがくんと腰が大きく跳ね、快感の大波が中心から爪先までぶわぁっと広がった。  どうにか達するのは堪えたものの、全身が甘く痺れて動けない。肩や腹部がひくんと震え、無意識に兄をぎゅうっと締め付けてしまう。

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