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第2199話*
前と後ろを同時に攻められたせいでいつもの二倍感じてしまい、早くも全身に鳥肌が立ってきた。
――や、やばい……! 今からこんなんじゃ、最後まで我慢できない……!
アクセルは自分の手で口を覆いつつ、兄から逃れようと身を捩った。
兄の開発のおかげで、今やアクセルの身体は驚くほど敏感になっている。一度官能の火がついてしまうと、自分の意思とは関係なく反応してしまうようになったのだ。そのため、どうしても快感を我慢しきれない。
おまけに兄はこちらの弱点を知り尽くしているので、手玉にとるのも非常に容易い。アクセルの抵抗など物ともせず、ガンガン弱いところを攻めてくる。
「っ、う……んんッ……!」
前立腺の裏側をぐりっと掻き回され、ビクンと身体が痙攣した。
思わず鋭い声を上げそうになり、何とか唇を引き結んで耐えてみせる。
……でも、これで更に本物を挿入されたらどうなってしまうのだろう。
綺麗な見た目にそぐわず、兄の欲望はものすごく雄々しいのだ。太くて硬い上、奥深くまで食い込んでくるから、臍の下までゴリゴリ抉られる。
それで毎回頭がおかしくなるまで攻められて、失神しそうな中、泡を噴いて悶え続ける羽目に……。
「……お前、挿れられるところ想像しちゃってるでしょう」
「っ……!?」
そんなことを言われ、アクセルはぎょっと目を見開いた。
欲にまみれた兄の顔が、すぐ近くに見える。
「もう私のこと欲しくなっちゃったの? 真面目なフリして、お前も意外と欲しがり屋だね」
「っ、ち、違っ……! そんなこと……」
「隠してもダメ。ちゃんとわかるもの。お前の後ろ、きゅうきゅう締まるけどどこか物足りなさそうに震えてる。私のことを食べたがっている証拠だ」
「あっ、やめ……!」
ずるりと指を引き抜かれ、ぐいっと両脚を抱え込まれてしまう。
いつものように後ろの孔に熱いものを擦り付けられ、全身にぞわわっと甘い鳥肌が立った。腹の奥もキュンと縮こまり、勝手に身体が疼いてしまう。
でも……。
「ホ、ホントにだめ……! これ以上ここでは……んっ!」
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