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第1話
俺がまだ保育園に通っている様な頃に母さんが前の父さんと離婚して、一昨年の12月に新しい“義父”さんができた。
それが今の父親である小橋 政行 さんだった。
本当の父さんの事は俺があまりにも子供過ぎて正直よく覚えていない。
政行さんが来た時は、長年母子家庭だったせいで父親というものにずっと馴染みが無かったせいもあって政行さんが我が家に入り込んできた異分子の様に感じていた。
政行さんの多大な歩み寄りによって、少し前まで俺は大人の男の人と暮らすことに凄く複雑な気分だったけど、現在ではだいぶ慣れてなかなか上手くいっていると思う。
政行さんとの生活にも慣れたそんなある日。
母さんが突然ばあちゃんの具合が悪くなったからとしばらく仕事を休んで実家に帰省することになった。
学校がある俺には当然一緒に行けるはずもなく政行さんも仕事の関係で俺達2人共家で留守番をする事となった。
実は、母さんが再婚してから政行さんと短時間なら家に2人になることはあったが、こんなに長期的に2人きりになる事は初めてで俺は内心少しドキドキしていた。
自分はホモではないはずなのに、政行さんと一晩を2人きりで過ごす事に期待と不安で胸が高鳴ってしかたがなかった。
しかし、母さんにその話を聞いたときはすぐに気のせいだと思って適当に返事をした気がする。
まさか、あの時の俺は政行さんと義理の親子以上の関係になるなんて夢にも思っていなかった。
+
母さんが出掛けたその日の夜。
夕食も終わって俺が風呂に入っていると、突然政行さんが風呂場に入ってきた。
「おーい。優希 入るぞ?」
にこにこと全裸で入ってきた政行さんの股間に俺は思わず釘付けになってしまう。
見たくて見たと言うよりは、座っていたのでたまたま目線の高さに現れたので見てしまったと言うのが正しい。
友人と修学旅行で風呂に入って以来、他人の裸など見る機会もそうそうあるものではないし、ましてや大人の男性の身体なんて見る機会なんてもっとない。
政行さんのモノは平常時でもなかなかのサイズ感と、腹に筋肉が綺麗についた格好いい身体に同性なのに心拍数が上がったのを感じる。
「・・・・」
「はじめての、親子水入らずだ!背中洗ってやるよ」
そう言って、俺の背後にまわるとスポンジを泡立て背中を洗ってくれる。
俺はさっきのドキドキとした胸の高鳴りはまた気のせいだったのだろうと、少しホッとして政行さんに習って自分の身体の前面を手で洗いはじめた。
身体を洗っていると、背中に何か固いものがコツンコツンと当たっているのを感じる。
はじめは政行さんの足か何かと思って気にせずに身体を洗っていたのだが、政行さんの手が後から股間に滑り込んできた。
「えっ!ちょっ、ちょっと!」
「前からおいしそうだとは思ってたんだよ…」
俺は急な出来事に慌ててその手を払いのけようとしたが、成長途中の俺では大人のガッチリした手を払いのけることはできなかった。
政行さんのゴツゴツした指は俺のぺニスと袋を荒々しく弄んでいく。
「ふぁ!!」
「おっと!」
俺はその政行さんの性急な手に翻弄されて全身の力が抜けてしまった。
頭は何が起こったのかパニックに陥っているのに、身体は言うことを利かずに政行さんに背中を預ける形になる。
急に頭の芯が痺れた様に熱くなり、視界もぐにゃりと歪んで見えるほどの目眩に襲われた。
「うっ、ふっ!」
「お!ちゃんと気持ちいいんだな…それに、肌が濡れているのにメスの匂いがしてきたぞ」
ぐちゅっ、ぐちゅっ
ボディーソープの滑りを借りて政行さんは俺のペニスを上下に擦っている。
大きな手で弄ばれている俺のぺニスは痛いくらいに主張をしており、腹にくっつきそうな程上を向いていた。
政行さんが俺の首筋に顔を埋めて大きく息を吸うと、ぞわっと鳥肌が立つ。
「若いなぁ。しかも、まだ発情期も来てないんだろう?」
「えあ?」
政行さんの手がピタッと止まった事により、俺からは思わず間抜けな声が出てしまった。
そんな俺に政行さんからはクスクスという笑い声が漏れる。
しかも、聴いたことのない“発情期”と言う単語が飛び出してきて俺の頭は疑問符で埋め尽くされた。
「そんな名残惜しそうにしなくても、今から可愛がってやるよ」
「うわっ!!」
徐に政行さんはその場に寝転がったかと思うと、小さい子にするみたいに俺をひょいっと持ち上げた。
そのまま腹の上に乗せられ、ボディーソープを追加する様に大量に垂らし互いの体で広げはじめる。
俺はそのぬちょぬちょとした感触に、頭がぼぅとしてきて政行さんのぺニスに自分のぺニスを無意識に擦り付けていた。
その直接的な刺激に、次第に鈍った思考が更に鈍って頭が真っ白になる頃、政行さんに口を被うようにキスをされる。
「んっ!!」
はじめは驚いたものの、政行さんの大きな舌で俺の舌を撫でる様に絡められると頭がとろんと蕩けた様に霞んでくる。
同性だとか、義父であるということなど忘れてしまうほど政行さんとのキスは気持ちが良くて、俺はその刺激がもっと欲しくて懸命に自分からも舌を絡ませあう。
腕はいつの間にか政行さんの頭を抱き締めるように、政行さんの頭の後ろにまわっていた。
「ちゅっ、んぁ、んぷっ」
「素直で可愛いぞ」
鼻から抜ける自分の物とは思えないほど甘い吐息と、ボディーソープの泡立ちが増すほどに互いの体を激しく擦り合った。
ぬるついた手で頭や背中を撫でられると嬉しくて更に舌を突き出してしまう。
「ふぁ!何か来る!キちゃう!!」
「そんな時は“イク”って言うんだよ…」
俺は、腹の奥に熱いマグマの様な物を感じて政行さんの首にぎゅうっとしがみついた。
すると耳元で低い声で囁かれる。
その声に背中にぞわぞわした悪寒に似たものが駆け上がってきた。
「いや、えっ!?イッ、イクッ!!イクゥゥゥッッッ!!!」
俺は風呂場だと言う事も忘れ、恥も外聞もなく大声で激しく逝ってしまった。
目の前が真っ白になって、政行さんの上で一瞬間失神してしまっていた。
「はっ、あっ?あ…」
「派手に逝ったな」
俺が逝った衝撃で放心している間に、身体を床に横たえられ膝をがっしりと掴まれる。
膝を閉じさせられ、太股の間に熱いものが挿入された。
政行さんのぺニスが俺のぺニスの上をズリズリと刺激すると、ジュポジュポと空気を含んだ音がする。
俺は厭らしい粘着質な音を立て出し入れされるのに耳まで犯されている様な気分になっていた。
政行さんは激しく腰を振り、風呂場にはパンパンという乾いた音と、ぱちゅぱちゅとボディーソープの粘着質な音が響く。
政行さんのピストン運動が速さを増すにつれ、俺のぺニスも質量を増す。
「イ、イクぞ!」
「お、俺も、あっ、イクゥゥ!!」
政行さんが苦しそうに叫ぶと、俺もそれに呼応するかのごとく同時に果てた。
俺と政行さんの精子は俺の胸から顔にかけてべっとりと着いており、政行さんはそれを指ですくいあげ、俺の口に押し込む。
「んっ、ちゅ…にがぁ」
ボディーソープの混ざった独特の味に一瞬俺は眉を潜めるものの、その指をそうしなければいけないように丹念に舐め上げる。
「いい子だ」
精液の味を覚え込まそうとでも思って居るのか、舌に指を擦り付けられると、またしても頭がぼぅっとしてくる。
べろりと舌を見せ付けるようにすると、反対の手で何故か尻を揉まれた。
首筋にちゅっちゅっとキスしてくるのがくすぐったかった。
「おっと、今日はここまで」
口から指を引き抜かれそれを名残惜しく感じていると、自分は体を洗って何事も無かった様に風呂場を後にした。
「え?」
俺は呆然としていたが、我に返ると恥ずかしさで一気に我にかえった。
俺はそそくさとシャワーで泡を流し口を濯いだ。
俺が風呂からあがると、先ほどの事など微塵も感じさせない顔で政行さんはリビングのソファーでビールを煽りそのまま自分の部屋に帰ってしまった。
俺もさっきの事が衝撃的過ぎて、頭を整理できないまま自分の部屋のベッドに倒れ込むと心地よい疲労感についつい眠ってしまったのだった。
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