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第6話

「とうさ…はや、はやぃぃ!イク!おえ、イクゥゥゥッ!!」 「はぁ。締め付けが凄くてすぐに出そうだわ」 限界が近かった俺は、そのピストン運動に呆気なく喉を反らしながら絶頂して意識を手放した。 腹の中ではまた政行さんのペニスが硬度を保ったままの状態だった。 それを身体は断続的にきゅっきゅっと締め付ける。 「こーら。まだ終わってないぞ」 「うーん」 ぺちぺちと頬を叩かれる刺激に目を覚ますと、目の前に袋から出した状態のコンドームがずいっと差し出される。 何事だと政行さんの様子をうかがったがニヤニヤとしているだけで、させられる行為自体は決定事項らしい。 「口で被せてみせろ」 「んぐっ」 そう楽しそうに言われてしまえば俺は従うしかなかった。 先端の液溜まり部分を上下の唇で挟み、目の前に出されたぺニスに唇と舌で被せていく。 流石に根本までは無理だったので、途中からは手を使った。 「はじめてにしては上出来だな」 「へ、へんたっ!!いぃぃ」 またしてもいたずらっぽい笑顔で言われてしまえば、胸がキューンと締め付けられる様にときめいた。 最近気付いたのだが、政行さんの笑った顔がなんとも可愛らしくて好きだなぁと思うようになった。 しかし俺は恥ずかしさで少し強がってみせたが、それもすぐに終わってしまった。 「そろそろだな…」 「え?あっ…」 政行さんが何かを呟いたが、再び抱き込まれる様に犯され思考がそちらに傾いていく。 腹の中を行き来する政行さんに、俺の身体は勝手に反応して離すまいと締め付ける。 「ちょっとトバし過ぎだぞ?まだ時間はたっぷりあるんだから、ゆっくりしような?」 「ひっ、チクビなんてっ」 お互い横向きになっている状態で、先程よりゆるゆると政行さんの腰が動いているせいでもどかしい。 胸に回った手は乳首を軽く摘まんで、すりすりと根本から先端に向かって撫でてきた。 「美味しそうだ」 「なに…?いっ!!」 後ろから抱き込まれているので政行さんの表情は見えないが、突然俺に向かって“美味しそう”と呟いたかと思うと、うなじを思いっきり噛まれた。 その痛みに目には生理的な涙がどっと溢れる。 「発情期(ヒート)を促進させる薬を飲ませたの気が付かなかったか?」 「え…発情期(ヒート)なんてβの俺には…」 耳元で囁かれた言葉に、俺は一気に困惑する。 発情期とは、Ω性の人に月に1回7日間に渡り起こるものでβには稀に発情期が起こる人も居るらしい。 そんなβ性には稀な発情期を引き起こさせる為に、政行さんは俺へ促進薬を飲ませたのと言ってきたのだ。 「番にはなれないが、俺はお前を自分のメスにするつもりだぞ」 「そん…な…」 後ろから顎を掴まれ、ねっとりと舌を絡め取られる。 男同士で番になれるのはαとΩだけなので、βの俺では政行さんの番にはなれない。 政行さんは俺が言うのも変な話だが、平凡なβの母さんと結婚したのが不思議な位に典型的なα性である。 α性は数は少ないが、生まれつきエリートでリーダー的な資質の者が多い。 そのため国家の中枢や大企業のトップの殆どはαが占めているのが現状だ。 そんなエリートのαである政行さんが俺達親子を選んだ理由が分からない。 「身体は喜んでくれているみたいだな」 「んぁっ」 政行さんがゆるゆると動くのに合わせて身体も心も追い込まれて行く。 キスされながら身体をまさぐられ、腹の奥が熱くなってくる。 「そろそろ種付けしてやるか」 「はぁ、はぁ、たね…つ…け…?」 何度したのか分からない程の使用済みのコンドームが散乱するベットの上で息を整えていると、はじめは政行さんが何を言っているのか全く理解出来なかった。 しかし息も絶え絶えな俺の身体をひょいっとうつ伏せにし、熱いものがアナルの上を行き来するのを感じて俺はやっと意味を理解した。 なぜだか背中がギクリと緊張する。 「生だと気持ちいいぞ?」 「そんな…うぅ」 ペニスの代わりに指が挿入される。 俺の弱いところを的確に狙ってくる指に、またしても追い込まれていく。 妊娠するのは、なにもΩ性の男性だけではない。 確率は低いがβ性の男性も、更にβより確率は低いがα性の男性も妊娠することは可能だ。 そんなαやβの男性よりも妊娠の確率が高いのがΩ性の男性だ。 その為、世の中にはαの女性とΩの男性の夫婦で子供をもうける場合において、Ωの男性が子供を産むという事も珍しい事ではない。 その事が頭を過り、力の入らない身体に鞭打って政行さんの腕の中から逃げようとする。 「ほーら、おいしい生チンポ入るぞぉ」 「バカ!あぅっ!」 政行さんが茶化しながら凄く楽しそうにあえて下品な言葉と共に挿入してくる。 そんな政行さんに一瞬呆れたものの、いざぺニスの先端が入口をつつくとそうも言っていられなくなった。 ゴム越しよりもペニスが熱く、そして何より腹の中が先程より期待でペニスの形がはっきりと分かる。 「さっきよりきもちいいし、なにより美味しいだろ?」 「うっ…」 ゆっくり押し入って来るペニスにぞわりと肌が粟立った。 俺の膣は完全に政行さんを迎え入れる為にひくひくと震え、挿入されると嬉しいと言わんばかりに絡み付く。 「まだガキのくせに、αと子作りしたくて子宮降りてきてるぞ?」 「そっ、そんなことしてない!!」 ゴム越しより熱いモノに俺が少し感動していると、すっと腰が引かれ強いストロークでピストンされる。 政行さんは、奥にめがけてずんずんと押し進めてくくるので抵抗しようにも身体はそうではないみたいだ。 政行さんの言うとり、政行さんのペニスが胎内の何かにコツンコツンと当たっている。 「まっ!まって、まだ、はやい!はやぃぃ!」 もう、政行さんの動きは獣の様で俺が止めても自分勝手に動かれる。 上半身をガッチリホールドされた状態で激しくピストンされると、自分がまるでオナホールにされているようで、そんな扱いを受けているのに不覚にも更に感じてしまった。 「出すぞっ」 「うそっ、だ、ダメ!赤ちゃん…赤ちゃんできちゃう!!」 腰が一際激しく打ち付けられると、政行さんのぺニスが腹の中で跳ね回っているのが分かった。 俺はやめてくれる様に頼んだのだが、時既に遅く胎内へ精子がぶちまけられた後だった。 はじめは何も感じなかったが、時間が経ってくると腹の奧にジワーっと温かさを感じて、俺はやっと膣に出されたんだと感じた。 嬉しさとも、過ちをおかしてしまった事に対する罪悪感ともつかない感情に涙がポロポロとこぼれた。 「大丈夫。ちゃんと妊娠するまで種付けしてやるから」 「そ、そんな…」 政行さんは宣言通り、何度も何度も体位を変えて腹に種付けをしてきたので俺の腹はいっぱいだ。 下半身の感覚は既に無くなり、いつ自分が逝っているのかも分からなくなっていた。 その頃に罪悪感は薄れ、目の前の快楽にただ身を任せるだけになっていた。 「孔からザーメン逆流してるのが見たい」 息も絶え絶えな俺の腹を撫でながら政行さんが言い放った言葉にすらぞくぞくとした快感が背筋に走る。 悪趣味だと思いつつ俺は素直に膝を抱え、腹に力を入れいきむ。 すると、孔からは空気を含んだ下品な音と共に溢れた精液が背中に伝っていく。 政行さんが出した精液の温もりと、熱い視線を感じながら俺はついに政行さんの女になった事を感じそれにも出さずに逝ってしまった。 「ふふふ。メスイキまでして、遂に俺のメスになったな」 「んっ」 俺は政行さんの義理の息子であり、性処理道具の人形であり、政行さんの女でもある。 そう考えるだけで、散々したのにまた孔が物欲しげにヒクヒクと政行さんを誘っている。 くちゅっ、ぷちゅ 自分で孔に指を差込上下に揺らすと膣に出された精子があふれてくる。 もったいなくて、指についた精液をぴちゃぴちゃと舐めとった。 「まだここでごっくんしたいよぉ」 「赤ちゃんできちゃうの嫌だったんじゃないのか?」 俺が孔を広げ誘うと政行さんが人の悪い笑顔を浮かべる。 政行さんの言葉に俺は首を横に振って否定の意思を示す。 俺の動きを見て、また政行さんが俺の膣に入ってくる衝撃に今まで感じたことの無いような幸福感に満たされた。

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