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第5話

俺が政行さんの指に舌を絡ませていると、サイドボードの上から何かを取り上げている気配がした。 ヴヴゥゥゥ 「ちょっ!急にっ!」 アナルからモーター音が鳴り響き、肩がびくりと跳ねた。 家を出る前にトイレでアナルに入れるように言われたローターが動きだす。 俺はその刺激に我慢出来なくなって自分の股間に手をのばそうとした。 「もうちょっと我慢してろよ」 「ううぅ~」 俺の手は政行さんの左手に押さえつけられ、思わず不満げな声が漏れた。 腹の中を暴れまわるローターに翻弄され、俺は膝をすり合わせ何とか自分のものを刺激しようとするがそもそも身体を捩っている状態なので上手くいくはずも無い。 「着いたぞ」 「うぅ…」 そうこうしているうちに、車がとある建物の前で停まった。 政行さんがスラックスの中へ何事も無かったように性器を片付ける。 先に車から降りた政行さんは俺を助手席から引きずり出し、荷物を片手に俺を横抱きに抱えたまま建物に入った。 こんな歳にもなって横抱きにされていることが恥ずかしくて政行さんの首元に顔を埋める。 政行さんの動きが一瞬止まったので不思議に思って顔を上げると、ホテルのフロントらしき所だった。 「なに…ココ?」 「しぃ。ここは大人しか入れないところだ…静かにしてような」 俺の耳元で妙に優しい口調で囁く政行さんの声に、頭がカッと熱くなった。 フロントでは大きなパネルに様々な部屋の写真が並んでいる。 俺はいわゆる大人のホテルである、ラブホテルに連れてこられた様だとその時気が付いた。 政行さんは適当な部屋の鍵を取ると俺と荷物を抱えたままエレベーターに乗り込む。 政行さんの首筋に顔を埋め息を吸い込むと、熱くなった頭が茹で上がった様にくらくらとしだす。 頭の芯がぼぅっとしてきた。 ポーン♪ エレベーターが目的の階に到着する軽い音がして、エレベーターの扉が開くと政行さんはすたすたと目的の部屋まで歩いていく。 部屋番号が光っている部屋の鍵を開け、部屋に入り込むと俺はやっと床に降ろされた。 荷物が床に落とされたドスンという音が妙に大きく感じた。 「ほら。舌をよこせ…」 「んっ、んっ、ぷぁっ」 扉が閉じられると同時に、俺と政行さんはねっとりと舌を絡ませ口付けを交わす。 口の中に送り込まれる政行さんの唾液を飲み込みながら、なんとか背伸びをしつつ政行さんの首に腕を回す。 政行さんの腕は俺の背中から尻に降りてきて、肉をがっしりと掴まれる。 「今日はお前をたっぷり可愛がって、俺の女にしてやるからな」 耳に吹き込まれた言葉に俺は喜びを感じずにはいられなかった。 この頃には母への罪悪感など微塵も感じることは無かった。 そのまま手を引かれて風呂場に連れていかれる。 脱衣場で下着以外の衣類を全て剥ぎ取られ、政行さんも洋服を脱ぐと逞しい身体に身体が疼く。 俺は下着だけ残された状態で、黒のボクサーパンツのフロント部分は色が変わりお漏らしをしたみたいになっていて少し恥ずかしい。 「沢山出したなぁ」 政行さんは呆れながら俺のパンツを指を引っ掻けてずらすと、にちゃぁという粘着音と共にむわっと独特な臭いが俺の鼻をつく。 パンツから飛び出したぺニスをピンッと弾かれると、勢いよくピュッ、ピュッと精液が飛び出して俺の腹と政行さんの手を汚す。 「おいおい。はじめの頃に逆戻りか?」 政行さんは以前の事を引き合いに出し、ニヤニヤと意地悪く笑う。 そのままパンツを脱がされ、指が孔に挿入された。 急に2本挿入された指を胎内で開くと、膣のローターが下に降りてくる。 電源が入っている状態で移動していくローターに、俺は政行さんの指をぎゅうぎゅうと締め付けてしまう。 カチャンと音を立ててローターが風呂場のタイルに落ちた。 しかし、政行さんはそんな事を気にした様子もなく俺の身体にシャワーでお湯をかける。 しかし、シャワーをかけられた瞬間その刺激にも反応してしまい身体がびくついてしまった。 「最近はケツの孔でアナニーも沢山してるのに、感度良すぎるんじゃないか?いや…逆か。オナニーのし過ぎかもな」 「ぐぬぬ…」 ニヤニヤ笑う政行さんに見られ、羞恥で頬が凄く熱い。 俺がはじめて政行さんに触られた時に腰砕けになってしまったのは、どうも俺が今まであまりオナニーをしてこなかったのが原因だったそうだ。 年頃になるとオナニーしないといられない位に性欲が溜まるらしいのだが、俺は性的な事に対してあまり興味が無かったせいで政行さんからの刺激に過敏に反応してしまったらしい。 その話を聞いた時も顔から火が出るほど恥ずかしかった。 風呂場で軽口をききながらふざけあっては居るが、二人とも興奮したまま身体をまさぐりあってそのままボディーソープで戯れようかと思ったのだが、時間はたっぷりある。 待ちきれなかったが、なんとか二人とも軽く汗を流す程度で済ませ速攻でベッドになだれ込んだ。 「んっ、あっ、んっ」 ベッドになだれ込むと、再び舌を絡め濃厚な口付けを交わす。 政行さんによって少ない胸の肉を持ち上げながら乳首を捏ね繰り回される。 「いっ!いた…痛い」 いきなり摘まみあげられる様に乳首を引き延ばされるじんじんとした痛みに、自然と身体はその手から逃げようと胸を反らす。 「ひゃんっ!」 胸が政行さんの口許に来たのか、ぱくんと乳首を口に含み舌で転がされる。 俺はびっくりして子犬の様な声が出てしまった。 時折歯を立てられて、痛いのに気持ちいいという不思議な感覚に陥っている。 「んぅ、んっ」 「家じゃないから声を出してもいいんだぞ」 俺は癖でつい声を我慢してしまったが、政行さんは俺の乳首からちゅぽんと口を離し言ってくる。 しかし、その間じゅう乳首は指でクリクリと刺激されたり、軽く摘んで伸ばされたりと刺激が止むことは無い。 確かにここはラブホで、今は政行さんと二人っきりだ。 大きな声を出しても誰にも迷惑がかからないし、気兼ねしなくていいわけだ。 そんな事をぼんやりした頭で考えている最中に、口元から手を外された。 「あっ、ちょっと!」 政行さんは再び乳首に吸い付き、再び噛んだり舌で押し潰したりしてくる。 俺は政行さんの頭をかき抱いて身悶えた。 「あう…はぁ…はぁ」 政行さんは満足したのか、俺の乳首が開放された頃には俺の乳首はツンッと上を向き紅く色づき、俺のペニスは政行さんの腹をツンツンとつついている状態だった。 「膝を抱えたまま足を開け」 俺は命令通り、膝の裏に手を回し身体を折り畳むと足を開いた。 政行さんに全てを見られているという恥ずかしさもあったが、身体は政行さんを求めている。 「“父さん”の早くほしぃ」 家から出る時に軽く下準備されていたので、俺の身体は既にうずうずと疼いていた。 そんな俺へ政行さんはのしっ、とのし掛かかってくる。 コンドームを片手で器用に装着して性急に膣に入って来るのに、俺は何故か乱暴に扱われていても嬉しかった。 「はぁぁぁん」 「ふっ、すげー締め付け。効果テキメンだな」 いくらローターを挿れていたからといっても、きちんと慣らしていなかった為ローションの滑りを借りても少しひきつる様な感じがあった。 しかし、アナルは政行さんを待ち構えていたようにぎゅうぎゅうとぺニスを締め付け離そうとしない。 「あっ、あっ、ちょっ、くるしっ!」 政行さんは俺を膝ごと抱き抱え、下半身を押し潰す様に腰を激しく動かす。 ぱちゅんぱちゅんと肌がぶつかる音が響き、俺もそろそろ限界が近かった。 「と、とう、さん!イクッ!イク!!」 政行さんに征服されながら、あと少しで逝くと言うところでピタッと腰の動きが止まった。 「え…?な、なんで?」 「こら。何勝手にしようとしてるんだ?」 快感の途中で急に刺激が止み、アナルもギュンギュンとぺニスを引き込む様に蠢いている。 俺は後少しで逝けたのにと思いつつ自分のぺニスに手を伸ばすが、それをすんでの所で止められてしまう。 「ちょっ、何で止めんだよ!」 思わず不満げな声が漏れ、アナルも身体もうずうずと疼き早く刺激が欲しくてたまらない。 手を繋いだ状態のまま、ゆっくりとした腰の動きに変わり俺は自ら腰を動かそうとするが不自然な体勢のせいで上手く動かすことができない。 「とうさ…おりぇ…なんでも、なんでもすりゅかりゃ、ジュボジュボしてよぉぉ」 「言ったな?“なんでも”だな?全てを差し出してなんでもするんだな?」 俺が我慢できなくて命令もされていないのに自発的におねだりしてしまった。 政行さんの言葉に、俺は激しく首を縦に振って頷く。 俺の返事に満足したのか、今度は激しく腰を押し付けてきた。 グボッ、グボッ 下品な音を立てながらの出し入れに、気持ちよさが頭を突き抜けて目の前にパチパチと火花が散る。

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